episode22 ページ23
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「……もう食べないのかい？」
『うーん、お腹は空いてたんだけどなんだかあんまり喉に通らなくて』
「まだ体調が？」
『ううん、違うの。──クセ、みたいなものかしら』
「クセ？」
Aの言葉に不思議そうに首を傾げるセドリックに、小さく笑った。
いつも、家では居心地が良くなく食事をまともに取ることは少なかった。好物はいつも妹のもの。自分の好物が出たことなんて1度もなかった。
そして、ご飯の量も段々と少なくなってきた。
ご飯だよ、と呼ばれることも減ってきた。
──ああ、この人達はあたしと一緒に居たくないのね。実の親なのに……。
なんて思ってしまうと、食べる気も失せてしまう。
そこからあまり食事を取らなくなったのは、本当にクセでもある。
故に、人より食事の量が少なくなってしまいがちだった。
そんなことを素直に告げる勇気もあまりなく、濁したように話す。
『小さい頃からのクセなの。ふふ、少食なのは女の子にとっては有難いかもね？』
「君はもう少し、食べても大丈夫だと思うよ。……心配だな」
セドリックの言葉にAは小さく笑うと、2人で大広間を後にした。
生徒が殆ど居ない廊下を2人で歩くと、セドリックが口を開こうとした時、前から走ってくる双子の姿が視界に映った。
「「A〜！」」
「……じゃあ、僕は寮に戻るね」
『あ、うん。またね、セドリック』
少し寂しそうなセドリックに小さく手を振れば、双子はセドリックの背中を見つめた。
「セドリックと一緒だったのか？」
フレッドの言葉にAは素直に頷く。
『ええ、そうよ。さ、行きましょ。フィルチと鉢合わせしたら厄介よ』
────
トロール事件以降、ホグワーツはそれなりに平和だった。
魘される夢も、最近はフレッドやジョージと寝る為そこまで見なくもなった。
あの不思議な鏡の場所へ行くこともない。
そろそろ、クィディッチキャプテンのウッドが熱くなる時期だと考えながら授業を受けていた。そこそこ練習していたが、ウッドのやる気は凄まじい。
この前はハリーに説明練習をしたらしいが、シーカーとしての才能は抜群だと熱く語っていた。
対戦相手はあの、スリザリンだ。気合が入るのも分かる。それはAも同じだった。
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高菜(プロフ) - あおさん» わわ、こちら誤字でした(´;ω;｀)「魔法」ですね。修正しました！ご報告ありがとうございます。助かりました。 (2021年12月18日 20時) (
レス) id: 5d2279693e (このIDを非表示/違反報告)
あお - な方？ (2021年12月18日 19時) (レス) @page37 id: 46efee1d0c (このIDを非表示/違反報告)
高菜(プロフ) - 星空夢月さん» 読んでいただき、ありがとうございます！わー！すみません、ありがとうございます！修正しておきます。誤字報告助かります！ (2021年12月11日 13時) (レス) id: e272390ee5 (このIDを非表示/違反報告)
星空夢月(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！エピソード41の始めの文のところが、名前になってます！！ (2021年12月11日 11時) (レス) @page42 id: 335f3bf1dc (このIDを非表示/違反報告)
高菜(プロフ) - 不死川さん» 読んでいただきありがとうございます！大好きと言っていただけて、本当に嬉しいです。長いお話にはなりますが、最後までお付き合いしていただけるよう、頑張ります！ (2021年12月9日 15時) (レス) id: e272390ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高菜 | 作成日時：2021年12月4日 21時
