幻の虎戦士。 (ページ28)

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広報の危機。～俊story～④ ページ28

引き続き高山side

北條「まさか高山さんがあそこまで言うとは思いませんでした。いつもクールだから想像つかなかったです。」

「それ以上言うな。恥ずかしい。」

藤浪「でもなんであんな対応できたんですか？知りたいです。」

感情にまみれて、わからなかったけど、ただ一つ確かなことがあった。

「あの二人は、Aを大谷凉という選手としてしか見ていなかった。大谷Aっていう、一人の人間としては見ようとしなかった。それで、Aは引退して選手としての価値がなくなったと思った、というのが今のところの仮説。」

北條「選手としての価値がなくなったからAを排除しようと考えたんですか？」

「ちょっと違うかな？選手としての価値がなくなったから、もう誰も相手にしなくなる…っていうのが葉山さんの考え。」

原口「でも、引退しても選手に慕われる…というか仲良くなっていって、嫉妬したと。」

中谷「選手としての価値以前にAには人としての価値がちゃんとあるから、自然と人に慕われるんじゃない？」

「多分ね。でも二人は表面の、彼女にとっては演技の部分しか見てなかった。だから、女だから優遇されてるし、女のくせにプロに入ったって…そう思われてたんだと思う。」

金本「お前ら、そこの話し合いはそれ位にしとけ。誰が一番傷ついてるか考えろ。」

「一つだけ聞いて良いですか？」

金本「何や？」

「何でぼくたちが葉山さんを止める役になったんですか？」

藤浪「確かに、他の先輩とかいたんじゃないんすか？」

金本「お前らやったら、あいつのことを受け入れてくれると思ったからや。」

北條「それってどういう金本「ええから行け。手遅れなんぞ。」

うわ、はぐらかされた感がある。

Aを受け入れてくれる…か。

昔のこととかあったのかな？