幻の虎戦士。 (ページ26)

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広報の危機。～俊story～② ページ26

引き続き高山side

葉山父「何なんだね？君まで彼の味方をするのか？彼に何を吹き込まれたのだ？」

「Aは悪くないです。悪いのは葉山さんですよ。他の選手の証言とりましょうか？皆本当のこと知ってますよ？」

内藤「葉山から何を聞いたかは知りませんが、Aは選手に手を出すような人じゃないですよ。」

葉山「でも広報なのに勝手に選手と飲みに行ってたじゃない！私なんか誘われたこともないのに！ズルい！

大谷凉だから誘ったの？

コイツが元プロ野球選手だから？」

「確かにそれも含まれてるかもしれません。でも、大谷凉が普通の選手なら、わざわざ引退してから誘ったりはしていませんよ。」

葉山父「やっぱりな。そいつが女だから、そうやって贔屓するんだ。"女だから"。」

「それ以上言ったらその口縫いますよ？

Aは女だからって、その立場に甘えずにやって来ましたし、第一、彼女の現役時代、僕らは大谷凉の正体について何一つ知りませんでした。男装して、正体を隠してまで野球をやっていたんです。それくらい、野球に必死だったんです。

凉のことを現役時代は全くといって良いほど知りませんでした。それくらい、練習に必死で食らいついていたし、練習が終わってからも、自主練、相手ピッチャーの研究…ずっと野球漬けですよ。僕を含めた選手とのコミュニケーションなんて、あるようでなかったんですよ。」

葉山「でもそいつが選手だからでしょ。」

「もしも彼女が選手じゃなくて、普通の人でも僕は彼女を選んでました。彼女をもっと知りたいし、彼女は不思議な魅力を持っているんですよ。一緒にいると安心できるし、不思議と彼女の話に引き込まれるんです。」

葉山父「それだけだろ？たったそれだけの女じゃないか！やっぱり選手にいらないことを吹き込んでる「「はい、そこまで―！」」

藤浪「話は全部聞かせてもらいましたよ、葉山さん。これまでの数々の言動…バレないとでも思ってたんですか？」