雪解け ページ33
『…やだ』
渡辺「A？」
『私が我儘で自分勝手だったから皆離れていったのにそんなことできない』
深澤「…誰がそんなこと言ったの」
『大人の人が。私がもっといい子でいたらグループも無くならなかったって。私が悪いんだって』
そういうことか、と亮平と舘様の声が重なる。一瞬の沈黙の後亮平の唇が動く。
阿部「Aはさ、どっちを信じるの？」
『何が言いたいの』
阿部「ずっと切磋琢磨してきたメンバーと舞台の上にいる自分しか見てくれない大人。Aはどっちを信じたいって思う？」
『そんなの、私が決めていいの？』
阿部「いいよ。Aの思うがままに決めれば」
ふっかが私に向けて手を差し出す。その姿がいつかのお兄様と重なる。
この手を取れば私はこれまで背負っていたものを少しだけ下ろして、ちょっとだけ我儘で自分勝手になる。
そんな生き方が許されるのかと私が問う。どこかから聞こえる懐かしい声が私を導く。
"幸せになってね、って言ったのに"
見えない手に導かれるようにふっかの手に触れる。目の前にいる彼らの表情が明るくなる。
『約束してよ。絶対に私の事見捨てないって。つまんない私の事、必要だって言って』
傷だらけの私の手を大切に包み込むようにふっかの綺麗な手が重なる。手冷たいねと彼が笑う。
『本当にいいの？』
佐久間「いったじゃん！！嫁を幸せにするのが俺の仕事だって！」
『私、みんなが思ってるほどいい子じゃないよ。自分の悪口言われたら怒るし言葉遣いも荒いし』
岩本「そんなのずっと昔から知ってる笑」
『キラキラな大人の女性とは凄く遠い所にいるけど、それでもいいの？』
渡辺「むしろそういう所が好き」
体の力が抜ける。倒れそうになったのを隣にいた康二に支えられる。
ドラマとか映画のお芝居以外で久しぶりに涙を流した。ラウールが慌ててティッシュを私の目元に当ててくれる。
多分10分くらい泣いたと思う。その間メンバーはずっと私の頭を撫でてくれた。
『髪、切ろっかな。ロングだと見栄え良いけど面倒なんだよね』
私のトレードマークでもある長い黒髪を触りながら言ってみる。しばらくドラマとか映画の仕事は入ってないから別に大丈夫なはず。
佐久間「染める？ピンクにする？」
宮舘「赤のインナーとかカッコいいんじゃないかな」
『金のメッシュ入れたいかも。お兄様とお揃い』
目黒「そんなことしたら王子様遠くに行かない？」
『そんな王子様こっちから願い下げ』
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神瀬結衣@虎党(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！美紀様も体調にはお気をつけくださいね (2023年2月14日 20時) (
レス) id: 86c45c0b8a (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - Snow Man大好きです最高ですコロナと気温差がすごいので体調に気をつけましょう (2023年2月14日 17時) (レス) id: e7f1610a24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神瀬結衣@虎党 | 作成日時：2023年2月13日 0時
