僕達に大切にされてよ。 ページ32
正直に伝えた。本気で踊りたいけどそのせいでSnowManまで失いたくないと。
かつてメンバーと私との間にあった実力の差が原因となってグループを一つ潰してしまった以上同じ道を辿ることは何としても避けたいしそのためなら私はどうなってもいい。
『…今の私が一番怖いのはSnowManを失う事だから。また一人になるくらいならこのまま本気で踊れないままでいい』
怖いだけじゃない。多分完全に彼らに情が移ってしまってるのだろう。彼らが苦しむところを見たくないと思っている。傷つけたくないと願ってる。
宮舘「俺らはAを手放すつもりはないよ？」
『それだけ聞くとちょっと怖いかな』
岩本「10年くらいかけて口説き落としたからそうそう手放すつもりはないけど」
深澤「俺らに大切にされてよ」
『…プロポーズか何か？』
深澤「本当にしようか？」
『別に構わないけど100%振るよ？』
阿部「話飛び過ぎだって」
亮平が軌道修正を試みる。彼の手がふわりと私の頭を撫でる。
向井「俺もAが本気で踊ってるとこ見たい！」
渡辺「正直今のAじゃ張り合いがねえわ」
ラウ「僕が憧れたAちゃんの姿もっかい見せて？」
震える手をラウールの大きな手に包まれる。あったかいなと思う。
目黒「…俺、Aが本気で踊ってた時の映像見たことあるんだよ」
『見たの？』
目黒「見た。すっごいキラキラで目離せなくて…多分Aが言う"マーベラス"ってこういう事じゃないかなって思った」
佐久間「A言ってたよね？"全力ってそれだけですっごくマーベラスだよ"って。今のAからは全然マーベラスを感じない」
かつて私が彼に言った言葉を反芻される。少しずつ逃げ場がなくなる。
岩本「本気のAと俺らの間に実力の差があるなら俺らが成長してその差を埋めればいいよ」
深澤「というかそうさせて欲しい。Aの隣に並んでも恥ずかしくないような男になるから」
『またプロポーズみたいな事言ってる』
阿部「Aにとってのお母さんみたいにさ、俺にとっての憧れの姿でいてよ」
『…なれるかな、私に』
宮舘「…一人でなろうとしてるでしょ？」
違うのかと問いかける前に一人じゃないでしょと答えを示される。その先を聞くのは怖い。多分それを聞いたらすべてが崩れる。やめて、と声が漏れる。
宮舘「俺は何も飾らない、自分勝手で我儘で、自分が決めたことに一生懸命なAが一番好き」
パリン、と頭の中で何かが割れる音がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 890人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
神瀬結衣@虎党(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！美紀様も体調にはお気をつけくださいね (2023年2月14日 20時) (
レス) id: 86c45c0b8a (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - Snow Man大好きです最高ですコロナと気温差がすごいので体調に気をつけましょう (2023年2月14日 17時) (レス) id: e7f1610a24 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神瀬結衣@虎党 | 作成日時：2023年2月13日 0時
