みどりいろ。 ページ11
"何か探してるの？"
"おかざり、なくしちゃって…"
"青いお花の？"
"うん…"
"一緒に探そうか？"
阿部「今もその髪飾り大事にしてるんだね」
『私にとって特別なものだから』
元々は母の衣装の一部だった青いバラの髪飾り。その後私が受け継いで今でも大切なライブの時には欠かさず身に着けるようにしている。
デビューして最初のライブとか、SnowManとして初めてステージに立った日とか。そういう時にちょっとだけ勇気を貰うために。
『だからさ、阿部ちゃんが見つけてくれた時凄く嬉しかったんだよ』
阿部「見つけられてよかった」
もう片方の同期とは不仲説が出たり出なかったりするけどこの人とは一度も不仲説が出たことがない。むしろ付き合ってる説が何回も出てそのたびに否定してきた。大変だった。
同期や先輩からの冷やかしを避けるために名前の呼び方を変えたり少しだけ距離を置いてみたりしたが意味がない事が発覚したので諦めて距離感を元に戻したりもした。
阿部「Aさ、いつから俺の事名前で呼んでくれなくなったっけ」
『…さあ、何のことでしょうか』
阿部「昔は俺の事下の名前で呼んでたのにいつの間にか阿部ちゃん呼びになってる」
『ちょっと何言ってるかわからない』
阿部「昔みたいに亮平くんって呼んでもいいんだよ」
『恥ずかしいから嫌かな』
ソファーで隣同士に座っている状態から彼が私の方に体重をかけてくる。
押し倒されたような感じになって彼の整った顔が近づく。手に持っていたスマホも奪われた。さよなら私のスマートフォン……
『どいて』
阿部「Aが下の名前で呼んでくれるまでこのまま」
『なんで今日に限って他のメンバーいないのよ…』
そう。今日は雑誌のあべたき同期コンビ特集だとかでこの空間には二人だけ。賢い彼は二人だけの時間を狙ってこの話を振ったのかもしれないけどそんなの今はどうだっていい。乙女の危機だ。
『亮平くん、離れてください』
阿部「いい子」
元通りの体勢に戻ってもまだ少しだけ余韻が残ってる。彼の体温が肌に纏わりついて離れない。
阿部「キュンってしちゃった？」
『…さあ、どうでしょうか』
阿部「いつまでたっても靡いてくれないよね」
これだけ周囲にイケメンがいて好きになったりしないかと聞かれるけどそこはアイドルとしてのプライドがある。負けたくないと思ってしまう。
阿部「いつか絶対振り向かせるから」
『楽しみにしてる』
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神瀬結衣@虎党(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！美紀様も体調にはお気をつけくださいね (2023年2月14日 20時) (
レス) id: 86c45c0b8a (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - Snow Man大好きです最高ですコロナと気温差がすごいので体調に気をつけましょう (2023年2月14日 17時) (レス) id: e7f1610a24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神瀬結衣@虎党 | 作成日時：2023年2月13日 0時
