心を見つけた虎の子。

クソガキルート ページ35

イーグルスがまさかの下克上を決め、阪神と楽天の日本シリーズを甲子園で迎えた。

いつもと同じように向こう側のベンチへ挨拶に行った。



そこには大好きな大きい背中があった。


『一也さん、直人さん、』

E6「お嬢さん」

E26「また会えたね」

『待ってました』

E6「茂木が寂しそうにしてたぞ」

E26「ベンチ見てみな？皆Aの事待ってるから」

『ふふっ、、いってきます』


ベンチにまで行ったら、誰かに抱きしめられた。

姿は見えないけど、匂いでわかる。間違いなくあの人。



『涌井さん、ファンの人が見てるからやめときましょ』

E16「ずっと会えなかったから、、、」

『電話はしてましたよ。週一で』

E11「Aちゃんが困ってるからやめなさい」

『岸さん相変わらずカッコいいですね』

E11「ありがと」


自分がこうも歓迎されるのが、どうしてだろう、不思議でたまらない。

でも、きっとそれは、今自分が気にすることじゃない。



『嶋さんが会いたい会いたいって(LINEで)うるさいんですよ』

E14「それだけ愛されてるんやで」

『それは理解してますよ』

E27「Aちゃん、後ろ」

『え？わぁ！？』





T5「遅い」

『しゃあないやん。あ、これが自分の彼氏です』

T5「これって言うな」


E0「あれ、近本さん？」

T5「大翔やん」

『？？』

T5「社会人の時の後輩」

E0「はじめまして、小深田大翔です」

『星野Aです。大翔君って呼んでいいかな？』

E0「良いですよ」

『……こんな可愛い子、楽天にいたんですね』

E5「え？」

『まっちゃんはクソガキに育ったし、辰己君もまっちゃんルート通りそうだし』

T5「俺の後輩がごめんな」

E8「それは酷いっすよ！」

T5「頼むから他球団のルーキーまで釣るなよ」

E11「無理でしょ」

正直、寒い。→←最後に一つ

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