拝啓、野球の神様へ。 ページ14
Sh9「A、球界に戻るんか?」
あ、肝心な事を忘れてた。
『まだ、戻らない…というか戻れない。』
Sh2「何か理由あるの?」
『まだ、全部を思い出してないから。ファイターズの事もそうだし、スワローズ、他の球団も。
これから、球場を訪ねてみる。12球団の本拠地と、行った記録がある場所も。』
『それが終わったら、元いた場所に戻る。』
Sh3「Aが決めたなら、それでいいよ。」
師匠の言葉が、いつもより深く刻み込まれた気がした。
『ありがとうございます。』
私が誰かわかってる。でも何者かはわからないから。
それがわからないと戻れない気がするから。
『次に会うときは負けませんから。』
Sh60「生意気……」
拝啓、野球の神様、星野仙一様。
私はいつか世界最強になります。
だから、それまで私にとって大切だった人を、
球界の皆を守ってください。
私が今、どれだけの記憶を取り戻したかはわかりません。
でも、全てを取り戻したら、私は球界に帰ります。
それまで皆を守ってください。
そして、私のいるべき場所を教えてください。
祈るように呟いたとき、1つの単語が浮かんだ。
『ファイターズと、スワローズ…?』
それが答えなのでしょうか?
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作者名:神瀬結衣@虎党 | 作成日時:2019年3月3日 0時