奇跡を起こした神様。 ページ2
F7side
「「「A!」」」
病院ということも忘れ、大きな声を出してしまった。
F2「静かに。Aが起きるから。」
F6「A、生きとるやんな?」
F2「生きてるし、目立った外傷はないって。あれだけの事故でかすり傷だけで済んだのは奇跡に近いって。」
「野球の神様が守ってくれたんかな。」
Aには神様がついとるんか?
「とりあえず良かった。」
F64「まあ、生きてるし怪我1つないしね。」
F6「拳士にしてはようやったな。」
F2「ひどくないすか!?」
まあ、拳士さんが奇跡を起こした訳じゃないしな。
「Aを守ってくれたんは感謝しますよ。」
F2「俺先輩!!」
でも、目の前にいるのに寂しい。
時空が歪んで、見えない壁がある感じがする。
空虚感が消えない。
「A、はよ起きろやこのアホ……」
なんて呟きながら彼女の頭をそっと撫でた。
F64「はーるーきー?」
F6「ええ度胸してんなあ?」
F9「ズルいぞ。」
じゃあしたらいいじゃないすか、と挑発すれば、すぐに乗る先輩達。
大将は優しく頭をなで、卓さんは手櫛でAの短い髪をといてた。
雄也は彼女の頬に手を当て、待ってるからね、と呟いてた。
「キスする直前の王子様やん。」
F64「しよっか?目覚めるかもしれないよ?」
「「「駄目。」」」
「どこのおとぎ話やねん。」
一瞬、緩い空気が流れたのも束の間。
「入るわよ〜、」
突如聞こえた声に、拳士さんと大将から明らかな殺意が放たれた。
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作者名:神瀬結衣@虎党 | 作成日時:2019年3月3日 0時