傷と痣 ページ10
『これでどっちが勝ったか明らかやろ?』
G6「……まあな。」
今日の試合、自分は四打数三安打、その内一本はホームラン。
守備でも犠牲フライの阻止、ファインプレー。
対して向こうはノーヒット、出塁すらできずさらにエラーがひとつ。
『決着はついた。勝敗は誰の目から見ても明らかやろ?』
G6「せやな。……なあ、なんでそんなに俺を突き放そうとするん?」
帰ろうと動いた足が止まった。
『自分を知られるのが怖いから?』
G6「それだけやったら不十分や。もっと理由あるやろ?第一、なんでそんなに人付き合いを避けようとするん?」
今はまだ話せないし、話すつもりもない。
多分、永遠に私の口から話されることはない。
でもこの人は知りたがっている。
『慎吾先輩に聞いて。』
G6「なんでそこで慎吾が出てくるん?あいつは関係ないやろ。」
『あの人は自分の命の恩人やから。この先は本人に聞いて。私から話すには荷が重すぎる。』
ある種の職務放棄して帰ろうとしたけど、行きなり手首を掴まれた。
G6「まだ話したいことあるんやけど……っ!」
掴まれた時にちょっとだけ服が引っ張られて、その下が露になった。
G6「…なんか、すまんかった。」
『え?』
その意味もわからないまま、タイガース側へ帰る廊下を歩いた。
.
T60「なぁ晋太郎、俺見てんけどなんでAの腕ってあんなに傷だらけなん?」
T19「あ―……実は、、、」
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らい - 日常編読みたいです。 (2019年8月12日 21時) (レス) id: 26611fb27f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神瀬結衣@虎党 | 作成日時:2019年5月27日 21時