心をなくした虎の子。

二度あることは ページ45

F25「邪魔すんで―。」

『邪魔するんやったら帰って―。』

F25「はいよ〜ってアホか！誰が帰るんや…ってオイ！まっすー！谷モン！帰んな！」


さすが関西人。よくわかってはるやん。

F25「先輩で遊ぶなや(笑)」


『ノる方もノる方でしょ。』





F25「それよりA、全部教えろや。これまでお前にあったこと全部。直也があの映像公開したから逃げられへんで。」

『…Will you believe me?』


T5「…え、A喋れる？無理なら俺、代わりにやるけど。」

『…お願い。』




T5「Aはずっと女のくせに、女だからっていう偏見に悩まされてたんです。入部拒否、チーム内でのイジメ、マネージャー含めた女子からの嫌がらせ。ファイターズでも同じだったんじゃないんですか？」

Bs17「…思い出した。一年目、入団したての時、ファンにビールかけられる事件があって、その時に使ってくださいって渡されたタオルにやめればいいのにとか書かれてた。」


T5「タイガースでも同じことが何回かあって…でも絶対に人前では泣かないんです。人前では無理に笑って、同級生とかある種の信頼を置いてる人にの前でだけ泣いて。」







T5「それと、もう一つ聞きたいんですけど誘拐事件とかありませんでしたか？」


Bs17「それはなかったけど。」

F25「いや、あったわ。去年の九月。鎌ヶ谷での話やけど美咲が裏で手引いて、Aを連れ去って、それで誰も助けようとせんくて……ちょうど二軍におったAより年下のやつらが救出してくれたけど。」





T5「やっぱり……Aにあったことってループして絶対に二回目、三回目があるんですよ。高校生の時にm「光司、その話はしたらあかん！」



T19「Aに話したらあかん言われたやんか！忘れたん！？」

『…私は別に良いけど。』


T19「良くない！」

『…あんた、翔平以上やで？』

T19「何が？」




『くそガキ度合い。』

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