“Hello, Worker ”【�供� ページ9
「自分の身の回りは如何様にすれば宜しいかと………」
そう質問した私に鴉は訝しげな目を向けた。何でそんな分かりきったことを聞くのか、という様に
いや、そんな目線送られても聞いてないものは聞いてないし……
「そりゃお前……子供の世話するついでに手前の分まで澄ませばいい話だろうが。」
「あ………そっか。」私は苦笑を含みながら返答した。「すいません、納得です。」
すると鴉はハアと溜息をつきこめかみに手をやった。
自分のセオリーがうまく通らない古代ギリシャの哲学者のように。
「で、他には？何か質問、後はそうだな……欲しいものとかはあるか？衣服などの生活用品の心配は要らない。すでに用意してある。」
彼の言葉に私はうーんと唸った。欲しいもの、今必要なものかー……
生活用品でないといったら娯楽品といったところか。どうせ携帯端末は却下されるだろうからな。
無難に本やＣＤアルバムといったところか、
だとしたらレイ・ブラッドメリの作品とか村上春樹とかかな……
その旨を彼に伝えた。
「ほぉ、ブラッドメリか。なかなか古いとこをつくな…」彼は目を細めた。
「ブラッドメリといったらやはり火星年代記だろうな。娘……読んだことは、？」
私は首を横に振った。
「いえ、恥ずかしながら…。『華氏451度』、『太陽の黄金の林檎』は読んだんですけど…なかなか手が出せず….」
「そうか、なら読むと良い。あれはブラッドメリの最高傑作と讃えられているだけある……陳腐な言葉になってしまうがあの本に息づく世界は美しい………溜息ものだよ、」
近いうちにお前に贈ろう__
鴉は思いもがけずレイ・ブラッドメリの作品を嗜んでいた。
彼も私と同じくらいのとき読んでいたのだろうか、いや……もしかしたら私よりずっと前かもしれない、いやはや後かもしれない。
彼と私との間に共通の何かが存在するのが少し、不思議だった。
__芸術を嗜むという行いは全ての人類に等しく与えられているのだ___
そのとき彼が何か呟いていたような気がした。
のだがすぐに彼は此方を向いて尋ねた、
「ともかく、異論はないな？」
「はい、ありません…」
私は首を縦に振った。振るしかなかった……
鴉は嬉しそうに目を細めた。まるで猫が頭を撫でられたときにする様に
「宜しい。それではこれからよろしく頼む、娘」
こうして私の就職は幕を閉じたのだった。
「…そういえば娘、名前は？」
「今更！？」
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mono:(プロフ) - つばきさん» ほんっっとうにお待たせ致しました……更新が遅くて申し訳ありません！頑張って更新しますのでどうぞお付き合い下さいませ！ (2017年11月20日 22時) (
レス) id: 58b1fa86e2 (このIDを非表示/違反報告)
つばき - 待ってました！次も期待してます！！ (2017年11月20日 21時) (レス) id: d72ea21376 (このIDを非表示/違反報告)
mono:(プロフ) - 紫苑さん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません！頑張ってコツコツ更新していきたいと思いますのでどうぞお付き合い下さい。 (2017年11月20日 20時) (レス) id: 58b1fa86e2 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 続きがとても気になります！これからも頑張ってください^^*応援してます！ (2017年9月5日 17時) (レス) id: e30bd47bee (このIDを非表示/違反報告)
mono:(プロフ) - あおいさん» お返事が大変遅くなってしまい申し訳御座いません。楽しみにして貰えるなんてとても光栄です。オーバーホールさんの魅力を少しでも表現できるように精進いたします！何卒よろしくお願いします。 (2017年8月15日 13時) (レス) id: 58b1fa86e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mono: | 作成日時：2017年5月28日 2時
