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弍 ページ2
疲れた、疲れた、疲れた。
そんな言葉に支配され、脳内は靄がかかったよう。
何が好きだったのか、何を見たら、どこに行けば元気になっていたかなんてとっくの昔に思い出せなくなった。
今日も今日とて、薄暗い夜道を歩いて家に帰る。
嗚呼、このまま何も悩みがない場所に吸い込まれたらなぁ…なんて。
実現しないことを考えて期待するなんて無駄だと、頭を振って歩みに意識を戻したそのときだった。
―コツン
「ビー玉…？懐かし…」
唐突に足元に転がってきたビー玉。
手に取ってみるとすごく綺麗で。
夜道の薄明かりなんかに照らすのは勿体ない気がして、人差し指と親指で挟んだそれを月に翳してみた。
ところまでは記憶があったんだけど…
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作者名：すみれ | 作成日時：2020年9月29日 0時
