・ ページ18
『俺は翔ちゃんに自分で気づいて欲しいから、その答えは言えないんだけど、その答えを導くために誘導してあげることはできるの。』
「だから、なにそれ意味わかんないって…」
櫻井は相葉が言う言葉が理解できないように振る舞うが、きっと理解できるのに理解しようとしていなくて。
『さっき翔ちゃん言ったじゃん。俺がイライラしたところからおかしいって。でも考えを変えてみたらそうでもないんだよね。たしかに"友達"として接するならおかしいんだよそんなことでイライラすんのって。』
「…じゃあおかしいんでしょ俺は」
『ううん、違うと思うよ。翔ちゃんがおかしいんじゃないよ、翔ちゃんの言葉を借りて言うなら"友達という枠"に、ニノを入れてることがおかしいんじゃない？』
「は…、だってそうでしょ。友達なんだよ俺らは。俺と相葉くんだってそう、その枠組みの中にいるんだよ。それが世の中の普通でしょ」
『そうだね、同性の仲が良いやつって言われればそれはイコール友達に結ばれるよね。普通はそう。』
「相葉くんは俺が普通じゃないって、そう言いたいの…？」
『違うよ、そうじゃない。自分の気持ちに気付いてほしいだけ』
相葉にそう言われても、櫻井は自分の中での二宮の位置を友達という枠の中から動かそうとはしない。動かすことができないのだ。
「…俺は友達としてニノのことが好き。相葉くんもそう。友達として、だから…」
『………』
相葉からの返答がない。
「…相葉くん？」
『ごめんね、翔ちゃん。俺は翔ちゃんを友だちの枠にいれてない。」
「…え？」
『会った時から違う枠にいるよ。んで俺はそれをわかった上で認めた上で翔ちゃんと仲良くしてんの。しかも、俺に関しては翔ちゃんの中で全くもって友達という枠から動く気配がないから本当にどうしようもないよね』
「………」
『でもそれでいいんだよね。俺の中であなたは特別な位置に居るってそれだけ知ってもらえればいいかなー、なんてね？俺的には翔ちゃんが気持ちを認めて素直になって素敵なハッピーエンドを迎えてくれれば、なんていうか、それが俺のハッピーエンド？みたいな。」
櫻井は言葉を続ける相葉に返す言葉がでてこない。
『さっきの質問、答えてあげる。ニノにね、俺が翔ちゃんに思ってることを伝えて酷いこと言って嘘ついて誤解を生ませた。本当にごめんね、そんなことでここまでなるなんて…あと翔ちゃんがどうしたらいいかって質問。それは自分でもうわかるよね？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 190人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モノ | 作成日時：2017年7月31日 21時
