女嫌いのあなたに恋をしましたpart4【雪村豹牙】 (ページ23)

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♯131話ページ23

喜峰「Aさんには……これ以上辛い思いはさせない」

浪川「んなの、ここに居る全員が思ってる事だ」

湾田「けど、俺らが動いて何が変わる？」

湾田の鋭い一言にみんなが凍りついた

湾田「確かによ、雪村が全部思い出してAとヨリ戻して欲しい。

俺達はそれを願うしかできねーじゃん？雪村の記憶を戻す事も出来ない。

増してや、Aを笑わせてやる事も出来ない。じゃあ何するんだ？

雪村を追い詰めるか？『早く思い出せ』って」

狩屋「湾田先輩はー、仲間って何か知ってます？」

唐突に狩屋がそう言った

湾田「あ？仲間？友達みたいなもんだろ？」

狩屋「それもそうなんですけど、昔、A先輩がこう言ってたんですよ」

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

『やぁ、また会ったね』

＿＿＿あー…ユウ、だっけ？

『覚えててくれて嬉しいよ』

＿＿＿なぁ、早く教えてくれよ。あいつらは何なんだ？

『……“仲間”かな』

＿＿＿仲間？白咲とかとは別か？

『うーん……、その人も仲間ならそうなんじゃないかな？

あ、けどーあの女の子は君にとっては特別な存在……』

＿＿＿あの女…？

『雪村君。仲間って何かな？』

ｽﾞｷｯと一瞬頭が痛くなる

こんな事、前に誰かと……

＿＿＿仲間……、助け合って…

ｽﾞｷｯ

＿＿＿一緒にサッカーして……、思い合える…ッ

ｽﾞｷｯ..ｽﾞｷｯ.

“ねぇ、豹牙、仲間って何だと思う？”

誰だ……女……の声？

『それだけが仲間？』

“うーん、ちょっと違うかなー”

＿＿＿じゃ……なくっ……て……

なんだ、この感じ……

暖かくて……

『……仲間って言うのはね……』

狩屋「A先輩はこう言ってました。仲間って言うのは……」

「『“いつもそばに居て、支えてくれて、時には厳しくぶつかってくれる。

そんな人が近くに居たら、それが自分の大切な仲間なんだよ”』」

＿＿＿あ……れ？

この言葉……聞いたことある……

“豹牙！サッカーしよ！”

“私は本当のサッカーをするためならフィフスを裏切るっ！”

“あんたむかつく！吹雪さんの何なの！”

ふと、ポケットに入っている何かに手が当たる

取り出すと、苺の飴

＿＿＿……ッ！

ｽﾞｷｯ…ｽﾞｷｯ…ｽﾞｷｯ

“始めまして………氷宮＿＿＿”

ピピピピピピ………

雪村「…………最低……だな」

俺は朝食も食べずに家を飛び出した