女嫌いのあなたに恋をしましたpart4【雪村豹牙】 (ページ18)

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♯126話ページ18

＿＿＿夢…？

『そうだよ』

＿＿＿なぁ…、俺は…記憶がないのか？

『………そうだよ。とても、大事な思い出の数々を忘れている』

＿＿＿…やっぱりか…。でも、俺……何も覚えてないんだよ…

この前会ったあいつらの事も…全部…。なぁ、教えてくれよ…

あいつらは俺の何なんだ？なんで…俺のそばに居るんだ…？

『それは、自分で思い出すべきだよ。でも、これだけ伝えておくね。

彼らは、君の…大切な…………』

＿＿＿は？おい！まだ終わってな……！

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

ピピピピピ…と目覚ましが鳴り響く

雪村「何……だったんだ…？」

さっき何を言おうとしてたんだ……？

視線を横に向けると白恋の制服ではなく、何処かの学校のブレザーが置いてあった

やっぱり、先輩が言った通り、高校……なんだな

ゆっくりその制服に手を伸ばし、袖を通した

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

湾田「どうすんだよ…？Aも学校来ねえしさ…？」

浪川「どうするも何も、Aの問題だろ？俺らが何しようが何も変わんねえよ」

さっきから湾田と浪川さんが同じようなやり取りをしていて、俺の怒りはピークに近かった

確かに俺らはAさんに何もしてやる事は出来ない

けど＿＿＿

喜峰「俺なら、Aさんを苦しめたりしない…っ」

狩屋「よ、喜峰…君？」

湾田「まあまあ、落ち着けよ。そんなん言っても何も変わんねえじゃん？」

喜峰「変わるぜ。俺がAさんを幸せにする」

湾田や狩屋に向かってでなく、真っ直ぐ浪川さんを見つめてそう言う

浪川「出来やしねえよ」

喜峰「なら、浪川なら出来んのか？」

浪川「んな事言ってねえだろ。お前にも、俺にも他の誰が相手だろうがAは幸せにはなれねえ。

あいつを笑わせてやれるのは雪村だけだ」

喜峰「てめェはいつもそう言って逃げてるだけじゃねえか！！」

椅子に座ってる浪川の胸倉を掴んで立たせる

喜峰「何が笑わせてやれないだ！何もしてねえ癖に！

やりもしないで何が分かるんだよ！！」

悲鳴にも近い叫びだった

正直、自分がAさんを幸せに出来ない事くらい分かってた

それでも、あんなAさんを見ているのは辛いんだ