◇ 7人の侍と女の子 R ( 2 ) (ページ37)

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● 渡しません # 1 ページ37

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小瀧 side

A｢ただいま… ｣

と少し疲れた顔をしてメイク室から戻ってきたA

小瀧｢どうした? ｣

A｢え? ｣

小瀧｢なんかあったやろ｣

A｢いや、ないけど｣

小瀧｢ある。なんか疲れた顔してるし、いつもより帰ってくるの遅かったし｣

A｢お見通しですか｣

小瀧｢いえす｣

A｢あんな、｣

Aの話によると、ドラマで共演した若手俳優の倉持さんから分かりやすく好意をもたれているらしく

最初の方は何も思わなかったものの、ここ最近アプローチを少ししつこく感じるぐらいされていて

さっきも楽屋に戻る時に出くわして、今度ご飯に一緒に行こうだのなんだの誘われていたと

A｢さっきはなんとかやんわりと断れてん。けど、次誘われた時の言い訳のストックがもう切れてもうて… ｣

小瀧｢ストックが切れかかるくらい誘われてんの? ｣

A｢そうやねん…そろそろ察してくれるかなと思ってもなかなかそうはいかへんくて… ｣

小瀧｢いっそのことバシッと嫌って言ってもうたら? ｣

A｢すごい勢いやねん。そんな隙なくて｣

なんて話をしていると楽屋のドアがノックされた

A｢どうぞ｣

マネージャー｢失礼します。早速なんですけど、小瀧さんと雪原さんのお2人に特番のゲスト出演が決定しました｣

小瀧｢お、また2人? ｣

マネージャー｢はい、そしてこちらが企画書です。すいません、僕ちょっと今から電話をかけないといけなくて、先に目を通してもらっててもいいですか? ｣

A｢わかりました｣

忙しそうに部屋を出ていくマネージャー

最近ありがたいことにお仕事増えてきたからな、と思いながら企画書に目を通す

出演者の名前が並ぶページを見ると、小瀧望雪原Aの文字が

Aと一緒♪

なんてルンルンしながら他の出演者の名前を見ると

小瀧｢なぁ、A ｣

A｢ …わかってる｣

そこには倉持さんの名前が

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