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出会い5 ページ7

幸太side


「そ、そいつに会ったらどうするんだ?」


A「……謝りたい、かな。忘れててごめんなさい、って。まあ、まだ誰かも思い出せてないけど、いつか……」


「どうして、そこまで?」


A「大切な、記憶な気がするの。ホントは、忘れちゃいけないような…そんな気がするから」


そう言うAの目からは強い意思が感じられた。


「A、俺……」


A「ん?」


「………いや、思い出せるといいな。その人のこと」


A「……うん」


俺だって分かったら、Aは気付かなかったことをきっと後悔する。

Aはそういう優しい奴だ。

でも今はそれを忘れて笑顔で居られてるんだ。


だったら…いずれ思い出す日までは……

俺のことを忘れていても、笑顔で居てほしい。


「あの、でも何でその約束のことは覚えてるんだ?」


A「……分からない。他のことは何も覚えてなかった。だけど…それだけはハッキリと覚えてたの」


「……そっか」


Aは俺のことは忘れてても、約束のことは覚えててくれたんだ。

それだけで、俺は……

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作者名:スガ | 作成日時:2020年6月29日 21時

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