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出会い20 ページ22

神名side


「ん…?あれ…A!?大丈夫か!?」


A「あ……うん、大丈夫だよ。心配かけてごめんね、神名くん」


目を覚ますと、いつの間にか起きていたAに俺は慌ててそう尋ねた。

俺の言葉にいつものようにふわっと笑うAを見て、俺は安堵のため息を溢した。


A「神名くんが運んでくれたの?」


「ああ。鞄は長里が持ってきたけどな」


A「そっか…ありがとう。後で詠斗くんにもお礼言わなきゃ」


「それはいいけど……無理すんなよ?大丈夫か?」


A「うん、大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」


そう言ってまたふわっと笑うドキドキと胸が高鳴った。


「あ、そういえば、A。リレーの前、俺に何て言おうとしてたんだ?」


A「リレーの前?ああ……あれは、大丈夫。大したことじゃないから」


ニコッと笑うAに疑問を覚えながらも、俺は「そっか」と言った。


「なあ、A。さっき倒れた時のこと、覚えてるか?」


A「さっき……?」


「……やっぱり、覚えてないか?俺のこと」


A「え……?神名くんのこと…?」


「……いや、覚えてないんならいいんだ。じゃあ俺、先生にAのこと言ってくるから」


A「あ、うん。ありがとう」


そう言って俺は逃げるように保健室を出た。

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作者名:スガ | 作成日時:2020年6月29日 21時

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