出会い18 ページ20
神名side
長里「前からそうじゃないかとは思ってた。
Aって呼んでるときもあればAって呼んでるときもあるし、Aが時々お前を見て少し苦しそうな顔をしてた。
お前を見て昔のことを思い出しそうになってる証拠だ」
「あ……」
長里「お前は気づかないか?最近、Aがいろいろなことを思い出してること」
「Aが……?」
長里「桜が懐かしいって言ったり、小学校の友達のことも覚えてる。記憶を取り戻してきてるんだ。
でも、ソイツのことだけは思い出せない。
思い出そうとすると頭を抱えて、苦しそうにするんだ。
そしてそれが、お前の目の前で起きた」
長里は俺を指差しながら、口を開いた。
長里「お前がAに苦しい思いをさせてるんだ」
「!!」
そう言って長里はまたAに視線を移した。
長里「俺は、コイツが好きだよ。誰にも譲りたくないし、誰かと居るのを見ただけでも嫉妬する。だから、コイツの苦しそうな顔を見たくない」
「……うん、俺も」
長里「ああ……お前だって辛いだろうけど、コイツのこともちゃんと考えてやってくれよ」
そう言って長里は帰っていった。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スガ | 作成日時:2020年6月29日 21時