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出会い10 ページ12

Aside


騎馬戦が始まって数分、私は相手の大将の子にハチマキを取られそうになった。

私が取られないようにその子と格闘していると、皆の応援してくれる声が聞こえてくる。

女友達や、詠斗くんの声も聞こえた。

皆の想いも背負ってるんだ……そう思うと、負けられないという感情が強くなってきた。

でもそれは相手の子も同じで、少し押されてしまう。

その瞬間……神名くんの言葉が頭を過った。


『A!応援してるからな!』


『頑張れ、A』



「いけっ、A!」


そんな声と同時に私は相手の子のハチマキを取った。

私がハチマキを取ると、「わああっー!!」と歓声が起こった。


A「よし!皆行くよー!」


その勢いに乗ったまま、皆で相手のハチマキを取っていく。

そして、ピストルがパァンと鳴り響いた。


私達の勝ちを示すピストルが。


彩花「やったー!!A!」


新菜「Aー!!」


真香「凄いじゃん、A!」


私を支えてくれていた、あやちゃんとニナちゃん、まなちゃん達が嬉しそうにそう言った。

私が騎馬から降りると、クラスの皆も駆け寄って来た。

少し遠くからは神名くんが小さく手を振ってくれた。

そんな神名くんに、私は小さくガッツポーズを返した。

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作者名:スガ | 作成日時:2020年6月29日 21時

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