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プロローグ ページ2
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「今日で…最後、か」
A「うん…寂しくなるね」
小学生の時の卒業式の日。
いつものように俺達は2人で歩いていた。
A「中学は離れちゃうし、しばらくは会えなくなるね」
「ああ、そうだな…」
肩がくっつきそうなくらい近くにいる君の寂しそうな横顔に、つい期待をしてしまいそうになる。
A「ね、幸太……私達、また会えるかな？」
「……会えるよ、きっと。俺達がお互いを忘れない限り、な？」
俺がそう言うと、「うん、そうだよね」とAは嬉しそうに笑った。
「なんなら、約束でもするか？」
A「約束、って…？」
「ここ。この桜の木の下でいつかまた会おう。俺とAだけの、約束」
A「幸太……うん、分かった！約束だよ、幸太！」
小学生の時のAとの1つの約束。
それを聞いて無邪気に笑うAが愛しいなんて思うのに、気持ちを伝えられない俺にはこれくらいの約束しかできないけど、
でも必ず、必ずまたここで………
君と出会うと約束するからーーーーー
そして……高校1年の春、訪れた桜の木の下にいた君は………
A「誰、ですか……？」
「え……？」
記憶喪失になっていた。
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作者名：スガ | 作成日時：2020年6月29日 21時
