船出2 ページ37
ユースの上下関係は厳しいものの、プロ一歩手前の集団では、実力も集団力学的に作用し、
俺は先輩からもそんなにとやかく言われなかった…
まぁ、強いて言えば、俺にとやかく指図できるのはキャプテンの友哉くらいだった。
こいつは、どこまで行っても太陽のような強い光を放っていた。
友哉「アリー、俺のガードとストッパー、ロッカーに忘れたから取って来て。」
アリ「ハイ。」
ダッシュでロッカーへ戻る。
これをやられてから、俺は友哉のチェックしてる。
友哉がなんか忘れてないか、ロッカーから監視。
アリ「友哉先輩、シンガード持たないんすか?」
友哉「ヤベッ、また忘れるところだった。」
本当、スパイクとか平気で忘れちゃうから、困ったもんだよ。
春になり、1年生として、初めて参加したミーティング。
マヤ「アリー、おまえどのポジションやりたいんだ?」
突然監督が聞いて来たから、
アリ「右サイドバックです。」
って、答えた。アツトの全盛期のポジション、俺もやってみたかった。
マヤ「じゃ、ボランチな。」
アリ「ハイ。」
だったら、聞くなよって思ったけど、従う以外に道はなかった。
それから、ユースではボランチのポジションだった。
友哉は本当に強い光を放っているから、試合中どこにいても友哉がどこにいるのか、どの向きへ、どんな速さで走っているのかが、見なくても俺には感じられた。
俺のミスキックとも思われるような、スペースへのロングパスも友哉だけが追いつき、シュートやアシストへ繋げた。
マヤ監督の俺への指示は結構ハードで、トラップが下手なサイドバック、ヤバそうだなって思ってたらやっぱ、やられて…
マヤ「アリー、フォロー遅い!!。」
って、トラップでかいやつを怒れよって思うんだけど、隣の俺が叫ばれる。
俺が上がってるときだって、センターバックがへましても、
マヤ「アリー、戻りが遅い!!」
人使い荒いっつうの。
マヤ監督の特訓に耐えた俺達は負けなしだった。
時々、麻衣が学校帰り、試合や練習を見に来てた。
俺達のスタンスはもちろん、選手と監督のお嬢さん。
選手たちの間でも、可愛くて評判だった。
友哉「麻衣。今日も、来てんのか。」
麻衣「うん。パパに帰り乗せてってもらうの。」
友哉だけが、麻衣の事を呼び捨てにしていた。
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minja(プロフ) - どっちとくっつくか、それはモニカさんに全面お任せしています 笑 本編の“My Love”タトゥーがどう絡んで来るのか、楽しみ! (2014年4月7日 19時) (レス) id: 6600b5ef3d (このIDを非表示/違反報告)
モニカ尾藤(プロフ) - minjaさん» そりゃぁもう、最初から登場人物紹介は3人だけですからネ。どっちとくっつくか大募集中です(笑) (2014年4月2日 21時) (レス) id: 4207d3535b (このIDを非表示/違反報告)
minja(プロフ) - 麻衣ちゃんと志の頃の美樹ちゃんが重なって見える? アツトと修哉のライバル関係が再現されるんでしょうか?更新楽しみです。 (2014年4月2日 19時) (レス) id: 77b8aff7cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モニカ | 作成日時:2014年2月19日 11時