deva loka(絆）2

憧れ1 ページ33

麻衣です。

お兄ちゃんができました！

アリーみたいに何を考えてるかわからない感じじゃなく、言いたい事をバシって言うタイプで、そしてとっても優しくて、頼りになる。

明るくて、背が高くて、見た目も結構いけてる。

パパをイケメンにした感じ…私の理想かもしれない。

麻衣「ねぇ、パパ。今年の新入団の子はどうなの？上手い子いるの？」

マヤ「友哉っていう子が一番上手いかな。」

しかも、サッカーも上手いらしい。

ラインの返事もすぐ帰ってくる。

女の子にもモテるだろうな〜

きっと、友哉君の事、好きにならない女の子はいないと思う。

そんな素敵なお兄ちゃん。

本物のお兄ちゃんだったら、自慢できるのにな。


友哉君が入ってから、私は時々、パパのチームを見に行く。

パパは麻衣が来るとみんなのテンションあがるから来い来いって前から言ってたけど…

テンションが上がるのはパパだけでしょ！

パパの機嫌が良くなるから、みんなのテンションが上がるんだって、私はそう分析している。

マヤ「麻衣は最近、ちょくちょく練習やら試合やら見に来るね。」

麻衣「だって、サッカーの面白さが分かって来たし、毎年会ってるお兄ちゃん達の活躍見るの楽しいし、監督の時のパパは家と違ってカッコイイし。」

なんて、理由でパパのテンションもあげておくわけ。


サッカー場での友哉君は、まんま、明るくて。

一年生なのに、すでに輪の中心にいる感じがした。

先輩にはいい感じにいじられ、笑いを取り、でもいざボールを蹴ると上手くて。

走ると誰もついて行けなくて、いい感じに我を通していた。


麻衣「ねぇ、パパ。この前うちに来た。３人、遠くから来た子だよね。麻衣、この前のご褒美に名古屋案内してあげようかな？」

マヤ「え〜麻衣が？」

麻衣「私だって、中学生になったし、名古屋だって案内できるよ！」

マヤ妻「結果、あなたがお兄ちゃん達に遊んでもらうような気がするけど？」

マヤ「まっ、あいつらも気分転換にはいいかもね。友哉以外は寮だし…」

よっしゃ、さすがパパ。私の一番使える駒。


案内するったって、１３歳と１６歳が集まって、名古屋城なんか行くわけもなく…

街をブラブラするコース。

ソフトクリームを食べたり、みそかつを食べたり。

４人の笑顔の中心は友哉君。

麻衣「友哉のママ、大学教授なんてかっこいい。今度、会いたいな。」

友哉「いいよ。」

友哉の家に行く事になった。

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