決心2 ページ22
アリ「ふ〜〜ん。kissもした事ないのに、こんな詩かけるんだ。」
飛馬「アリーはした事あんのかよ。」
アリ「それ、聞く?」
飛馬「だよ…な。お前、まさか、苑子と!?」
アリ「ちげーよ。」
飛馬「そうか…よかった。」
アリ「ん?」
飛馬「イヤ、なんでもねぇ。」
アリ「アツト、イヤ、父親に、日本では、家族以外は一番好きな女の子だけにしてイイって言われてるから。だから、苑子じゃねえよ。」
飛馬「苑子は一番じゃないんだ。でも、苑子の一番は誰かな?」
アリ「苑子の一番なんて考えた事ないな。雅雄か飛馬じゃねぇの?」
飛馬「まさか…俺達なんか、相手にしないさ。」
アリ「そう、だな。年、上だしな。俺達なんか、弟にしか思ってねぇか(笑)」
飛馬「苑子はアリーの事は…イヤ、なんでもない…」
アリ「そんな事より、野球。上手いじゃん。」
部屋は、ギターの他は野球のグッズが多くて、野球少年そのものの部屋だった。
飛馬「小さい頃からやらされてきたからな。」
小さい頃からやらされて…
その、フレーズが胸に響いた。
飛馬「父ちゃんが、昔、プロめざしてて、でも結果、なれなくて酒屋を継いだ。だから、3人いる男の子にはプロ野球選手をめざして野球やらしてんの。ま、妹もやってるけどね(笑)」
アンも、俺に夢、託してたってわかってる。だから、俺は…
でも、アンは死んじゃって…やめるとも、やりたいとも言えない俺。
自分の夢を果たしたであろうアツトは自分の好きなように生きろって言ったけど…
飛馬「でも、ある意味、俺はすでにプロだね。生きていくために野球やってる(笑)。この家じゃ、飯食わせてもらう代わりに野球やんなきゃね(笑)。飯が報酬だから。」
プロ、職業としての野球…か。
それを聞いた時、俺の中で何かが繋がった。
サッカーをやる意味。目的。
ただの職業じゃん。
誰かの為とか、俺の背負った義務みたいなものと思っていた。
重荷だった。
押し潰されそうだった。
そりゃ、それで食っていく事ができるとは限らない…だけど…
心が解き放たれたような気がした。
飛馬「野球の話は、いいからさ。本題に戻そうぜ!」
アリ「本題?」
飛馬「kissの話だよ!アリーは誰としたんだよ!?」
職業より、そっちが本題かよ(笑)
アリ「あぁ〜。幼馴染の女の子。してって言うからさ〜。」
飛馬「まじかよ〜。してって、言われて〜〜!」
性シュン真っ只中の男子中学生は、将来の夢や職業より、やっぱこっちだよねww
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minja(プロフ) - どっちとくっつくか、それはモニカさんに全面お任せしています 笑 本編の“My Love”タトゥーがどう絡んで来るのか、楽しみ! (2014年4月7日 19時) (レス) id: 6600b5ef3d (このIDを非表示/違反報告)
モニカ尾藤(プロフ) - minjaさん» そりゃぁもう、最初から登場人物紹介は3人だけですからネ。どっちとくっつくか大募集中です(笑) (2014年4月2日 21時) (レス) id: 4207d3535b (このIDを非表示/違反報告)
minja(プロフ) - 麻衣ちゃんと志の頃の美樹ちゃんが重なって見える? アツトと修哉のライバル関係が再現されるんでしょうか?更新楽しみです。 (2014年4月2日 19時) (レス) id: 77b8aff7cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モニカ | 作成日時:2014年2月19日 11時