検索窓
今日:21 hit、昨日:17 hit、合計:178,020 hit

2 ページ2

バッターボックスに入る。ピッチャーと睨み合うこの瞬間が、たまらなく俺の神経を研ぎ澄ます。

今は9回裏、アスレチックス対エンゼルスの争いに終止符を打つ時。

2体4で劣勢の今、ここでホームランを打って一塁と三塁にいる奴らの後を繋げて3点を奪いたい。





相手が投げる、その瞬間にボールがスローになったように見える。



ここだ、と思うところにバットを振る。


いつも思うようにバットが動くかと言われればそんなことはなくて、自分の筋力とバランス、体幹、タイミングが丁度噛み合うところにボールが当てはまるのを信じるだけ。



ガッ、と重くボールの当たる衝撃が腕に響く。



来た!と思った時に腕に全力を込めて振る。全身で、観客席をも超えるくらいに。


ボールを目で追う。確実にホームランだ。ヘルメットを投げ捨て、走り込む。

チームのみんなもダッグアウトから出てきてる。



やっぱこの瞬間が本当に堪らない。逆転勝利の余韻のまま走り切り、チームメイトの待つ所へと進む。





「A!よくやったね!ありがとう!」



『翔平、ありがとう!決めてやったぜ!』



「”イカしてるぜお前、最高だな!”」



「”マジで信じらんねぇ、気絶するかと思った!”」



『”当たり前だろ、誰に言ってんだよ?”』




熱いハグを交わしてベンチへ戻る。勿論気分は最高…のはずだったのに。

少し離れたと思ったら拗ねた顔してる翔平が寄ってきた。




『……なんだよ、そんな膨れっ面して。』



「またAの人気が上がっちゃう…俺だけでいいのに。」



『何言ってんだお前、今更だろ。どう考えても俺は今1番熱いメジャーリーガーだからな!』



「……?」



『おいっ!不思議そうな顔すんのやめろやお前…一平さんもなんか言ってやってよ!』



「ええ?翔平は拗ねるとめんどくさいからな、下手に口出ししたくない。」




おいおい、俺の味方はいないのかよ。また試合終わりにこのでっかい犬を引っ提げて帰るしかないのか。

だから、そっちでニヤニヤしながら見てるお前らもどうにかしろよこれ!

トラウトの方行けよ、マジでコイツ……。



「Aのカッコいいとこ見れるの、俺だけでいいもん。」



「お前その年でもんとか言うなよ、まじ。」

3→←1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (332 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1460人がお気に入り
設定タグ:大谷翔平 , プロ野球
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユウナ(プロフ) - 更新ありがとうございます!WBC編も楽しみにしてます☺️ (5月16日 18時) (レス) @page20 id: 6a59326a3e (このIDを非表示/違反報告)
- わかりました! (2023年4月6日 7時) (レス) id: b7a2446074 (このIDを非表示/違反報告)
もに(プロフ) - おさん» リクエストありがとうございます!大歓迎です!!めちゃいいですね!一段落着いたら早速書かせてもらいます! (2023年4月6日 0時) (レス) id: 9e1f0ddb85 (このIDを非表示/違反報告)
- リクエストがもしいいのであれば、夢主が熱愛報道が出て、焦るエンゼルスのメンバーを、書いてほしいです! (2023年4月5日 22時) (レス) id: 81bc97c763 (このIDを非表示/違反報告)
- リクエストってしていいんですか? (2023年4月5日 22時) (レス) id: 81bc97c763 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もに | 作成日時:2023年4月2日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。