オンライン・ホライズン 2

第２８話「鬼ごっこ１」 ページ17

―私はどきどき、変な夢を見てしまう。

その時の私は小さい子どもの時の私だったり、今の私だったりとランダムでなる。

私はいつも誰かに追いかけられている。

誰かは分からない。ただ、鬼の様な形相をした顔で追いかけて来る。

暗闇の中で、私はずっと走り続けている。

そしていつも捕まりそうになった時に…。

「わああ!!」

「いいぃ!?」

私は真衣ちゃんに耳元で驚かされた。

今テスト一日目が終わり、下校をしていた。

学校からそんなに離れていない所で私達は歩いている。

真己ちゃんと話していると、真衣ちゃんが隣で驚かすから、怖い話をしているみたいになった…。

「ちょっと真衣！私もびっくりしたじゃん！」

真己ちゃんが怒って、ショートカットの髪が揺れる。

「ゴメン…。何か未来の夢の話がホラーっぽい感じだったからついね…」

真衣ちゃんはいたずらっ子の笑みで言った。

真衣ちゃんは唯一絶叫マシンが大好きだ。

「そういえば、真衣ちゃんは怖い夢は見たことあるの？」

私が言うと、真衣ちゃんはこう言った。

「小さい頃に、嫌いだったピーマンに追いかけらる夢なら見た」

真己ちゃんが笑いをこらえていた。

真衣ちゃんが真己ちゃんのお腹に突きをし始め、二人は殴りあいになった…。

「ちょっとストップ！二人ともケンカしないで」

私は慌て二人を止めた。

「未来、明日早く終わるから、何かして遊ぶ？」

真己ちゃんがお腹をさすりながら言った。

「ん〜、また考えて…」

その時、携帯がブルブルと制服のポケットで震えた。私は取り出して画面を見た。

…メールの着信だ。博士からだ…。

「ん？未来、何のメールだったの？」

真衣ちゃんが首を傾げて言った。

「…博士からのメール。ウイルス発生だって…」

私が「ウイルス」と言う前に、真己ちゃん達はビューンと私を掴んで走り出した。

人の話を最後まで聞いてよ〜…。

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