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拾い上げられるは錆び付いた緑の冠 ページ8

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「あんた…っ!私に意見する気!?」

「正論を言っているまでです」

「…っ!マジで生意気なのよ…!先輩で上司である私に楯突くなんて…!ほんとうざい!」

「松野生徒会長。資料を見せてくださいませんか?私も説明手伝います」

「無視してんじゃないわよ!!」


初めはこんなにも美人で更には生徒会長を務めているだなんてすごい、と思っていた鳳凰のトップが今じゃ雌猿が喚いているようにしか見えない。

こんな学校に通っているから馬鹿にされることに関しては仕方ないと思う。でも、面と向かってエリート一軍様に罵倒されることがこんなに辛いことだとは…。

正直めちゃくちゃ腹が立ったけど、言われていることは全て本当のことで自分がどうしようもなく使えないやつだと痛感させられた。


そんな時だった。女神が降臨したのは。


見た瞬間から惚れそうだと思っていた彼女――副会長、四月一日さんが果敢にも立ち上がったのだ。

捨てる神あれば拾う神ありとはこのことをいうのだろうか。意味は若干違うが気分的にはそんな感じだ。


それからは驚くべき程にスムーズに事は進んだ。


資料をすさまじい勢いで読んでいった四月一日さんが僕の説明を補足していく、という形で打ち合わせを進めていったのだがそれが淀みなく進む進む。
途中何度も横槍は入ったがそれでも僕一人で進めたのならこうはいかなかっただろう。

しかし打ち合わせは結局大幅に時間を過ぎてしまったわけで。

最後までへこへこと頭を下げている僕に見向きもせず雌猿は団体行動から外れてすぐさま帰っていった。他の生徒会の人は北浦さんに怒りを向けれども僕には労いの言葉をかけてくれ、書記の月島君の「それじゃあ各々解散にすっか」の一声で帰っていった。


女神を除いて。


「片付けお手伝いします、松野生徒会長」

「へぇっ!?い、いや悪いです…!こんなの来なかった奴らに明日させますから!!」

「…そうですか?それなら…」


何て女神様なんだこの子は。そして慌てて拒否してから、もしかして一緒に話す機会を見逃したのではとゲスな自分が語り掛けてきた。

そんな自分にまたもやショックを受けていると、女神が唐突に「今日はすみませんでした」と頭を下げた。


「北浦先輩について擁護出来る点は正直…暴言とか、すみませんでした。
それと…無価値云々は気にしないでください。松野生徒会長は一生懸命で立派でしたよ」


そう言って微笑んだ女神に、完全に堕ちた。……マジモンの女神や…。

塵溜の開闢→←柔らかい布で拭いましょう



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設定タグ:おそ松さん , 喧嘩松 , 学生松   
作品ジャンル:アニメ
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ライム(プロフ) - すみません、お返事するの遅くなりました。容姿設定があるんでしたら、そちらもお願いします!注文多くてごめんなさい。そして、ありがとうございます! (2018年11月29日 1時) (レス) id: 928e00f70d (このIDを非表示/違反報告)
のか(プロフ) - ライムさん» ライム様初めまして。コメントありがとうございます!設定ですね!固定してもいいものかとふわっとしか書いていなかったのですが書かせていただきます!容姿設定等も欲しいですかね…? (2018年11月19日 13時) (レス) id: c9d62b7793 (このIDを非表示/違反報告)
ライム(プロフ) - お話的におもしろいです!だけど、もっと登場人物が分かりやすいように設定とか書いていただいたらお話がより分かりやすくよりもっと楽しめると思いますので。お願いします(土下座)。 (2018年11月19日 4時) (レス) id: 928e00f70d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のか | 作成日時:2018年9月26日 11時

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