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「……何これ、」
『ずっとやってみたかったんだ。せっかく尾道きたんだから、楽しもう？』
夏向を連れてやって来たのは、サイクリングのレンタルショップ。
東京で友達から ”しまなみ海道” を走ったことがあると聞いてから、一度はやってみたいことだった。
それに体を動かせば、頭の中が少しはスッキリするはず。
『どんなことお願いしたの？』
「……言うわけねえだろ」
『言ったら叶わなくなるから…？』
「別に。つーか、そういうお前は？」
お参りをするために神社に立ち寄った。
小さい頃も、夏向は絶対にお願いごとの内容を教えてくれなかったよね。そういう可愛いところも、変わってない。
『私は……、みんなとずっと一緒にいられますように、って』
「ふーん……お前らしいな」
バカにして鼻で笑われると思ったのに、夏向は優しく微笑んでくれた。
やっぱりその笑顔が、すごく好きだと思った。
神社を後にしてからは洞窟、パワースポット、一風変わったカフェで休んだり、いろんなところを自転車で回った。
そして、日が傾きはじめた頃。私たちはまた海辺へと戻ってきた。
「……おいどこ行くんだよ、」
海の上にかかる橋が、オレンジ色に染まっている。
行き先も伝えずにやって来たのは、この夕焼けを…… 夏向に見せてあげたかったから。
石段に座ると、夏向も隣に腰を下ろした。
『あの日、夏向が見せてくれたでしょ？……綺麗な夕日見たら、元気でたから』
「……お前さ、」
『……？』
「やっぱ俺のこと……好きだろ」
夕日を見つめていた横顔が振り向く。
あの頃、歯痒かった想いさえ。このオレンジ色に溶けていく…
『…………夏向のそばにいたいって、思った』
ゆっくりと、顔が近づく。息遣いさえ聞こえてくるこの距離に、どうしようもなく心臓が加速する。
だけど…、
『…あ、そうだ。これ、渡さなきゃ』
今にも唇が触れてしまいそうな距離で目をそらし、わざとらしく話題を変えた私に夏向は小さく溜息をついた。
ポケットから取り出した Sea Sons の鍵には、あの日あげた東京タワーのキーホルダーが付いている。
これはちゃんと、これからも夏向が持っていてね。
『夏向、一緒に帰ろう？』
「あぁ、」
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I(プロフ) - みどくろさん» みどくろさん、ありがとうございます！！ お互いがんばりましょうっ(*^^*) (2016年9月6日 18時) (
レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
みどくろ - Iさん» 続編おめでとうございます！勉強がんばりますね♪ (2016年9月6日 16時) (レス) id: d4bef834e4 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - みどくろさん» 無理なさらずにお勉強がんばってくださいね^ ^ お時間あるときにまた遊びにきてください♪ (2016年9月5日 22時) (レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - みどくろさん» いえいえ、デシャヴってやつかもしれないです…（笑）でもこうして、みどくろさんが初めてコメントしてくださったことが本当に嬉しいです！！ ぁ、その手がありましたか！お勉強忙しそうですね…そういえばそのドラマに賢人くん出てましたね！ (2016年9月5日 22時) (レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
みどくろ - Iさん» あらら。実はコメしてたり...したかもです。。どっちにしろ名前覚えているなんですごい！流石！私の姉がYouTubeにうpされた好きことの動画見ているんですけど、なかなか時間無くて...(￣ー￣)今は勉強の息抜きに35歳の高校生を見てます。時間があったら見てみますね！ (2016年9月5日 21時) (レス) id: d4bef834e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2016年8月16日 17時
