29. 忘れないで ページ47
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きっとまだ、そんな遠くへは行っていないはず。夏向も今、この海をどこかで眺めてるのかもしれない。
海岸沿い近くのベンチに座り目を閉じる。波音を聴いていると、ざわざわとしていた心が落ちついていく。
しばらくそうしていると、ふいに隣に人の気配を感じた。ゆっくりと目を開け、横目で確かめる。
『………え、…夏向？』
「お前も家出かよ」
『ちがう、よ……私は夏向が心配で。電話も繋がらないし…』
呆れ顔の夏向に、家に置いていった携帯を渡す。
まさか、私が見つける前に見つけられるなんて…… 迎えに来たのは、私の方なのに。
『愛海ちゃん、喜んでた。感謝してもしきれない、って』
「あの時、なんにもしてやれなかったから……おばさんの病気ひどくなってくたび、悔しかった…。だから、」
『……夏向のせいじゃないよ。でも、ありがとう。夏向が助けてくれて、私も救われた気がする』
お母さんが亡くなったのは、誰のせいでもない。だけどあの時、夏向やみんながいてくれなかったら…… 私はどうなってたかな。
「ぜんっぜん実感わかなかったわ」
『…うん』
「俺を生んだっつー ひとの顔見ても。てか、今さら兄弟じゃないって言われる方が……もっと実感わかねえけど」
『…うん』
「完全にだまされた、本当すげえよ。親父もお袋も、兄貴も……普通気づくだろ、血繋がってなかったら」
『でも…、世界で一番あったかい嘘だった』
「……あぁ、」
どこか吹っ切れたように笑う夏向の横顔に、ようやく安心して息を吸うことができた。
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I(プロフ) - みどくろさん» みどくろさん、ありがとうございます！！ お互いがんばりましょうっ(*^^*) (2016年9月6日 18時) (
レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
みどくろ - Iさん» 続編おめでとうございます！勉強がんばりますね♪ (2016年9月6日 16時) (レス) id: d4bef834e4 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - みどくろさん» 無理なさらずにお勉強がんばってくださいね^ ^ お時間あるときにまた遊びにきてください♪ (2016年9月5日 22時) (レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - みどくろさん» いえいえ、デシャヴってやつかもしれないです…（笑）でもこうして、みどくろさんが初めてコメントしてくださったことが本当に嬉しいです！！ ぁ、その手がありましたか！お勉強忙しそうですね…そういえばそのドラマに賢人くん出てましたね！ (2016年9月5日 22時) (レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
みどくろ - Iさん» あらら。実はコメしてたり...したかもです。。どっちにしろ名前覚えているなんですごい！流石！私の姉がYouTubeにうpされた好きことの動画見ているんですけど、なかなか時間無くて...(￣ー￣)今は勉強の息抜きに35歳の高校生を見てます。時間があったら見てみますね！ (2016年9月5日 21時) (レス) id: d4bef834e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2016年8月16日 17時
