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今朝、部屋へ起こしに行くと、もうすでに夏向の姿はなかった。
冬真は、昨日の夜から帰っていない。
あの場にいなかった美咲ちゃんには詳しいことを伏せて、お休みにしてもらっている。
今日の営業もお休みのため、私は秋ちゃんと一緒に Sea Sons でお客様に予約キャンセルの旨を伝える電話をしていた。
『秋ちゃん、電話さっきので終わったよ』
「ごめんな…、ずっと黙ってて」
『ううん……ひとりで悩んでたのに、私こそごめんね』
カウンター席にいる秋ちゃんの隣に座る。思い詰めていたことは、ずっと気づいていた。
それなのに。どうして打ち明けてくれないのか、私は自分のことばかりで……言えない苦しみを、分かろうともしなかった。
「おれが間違えてたのかな…、ちゃんと夏向に伝えるべきだったのかもしれない」
『……、』
「あいつが初めてうちに来たときさ、おれまだ５才で。親父に言われたんだ、今日からこの子はお前の弟だって」
『うん』
「おれ、弟欲しかったからすっごく嬉しくて。そのとき決めたんだ……おれが守ってやるんだ、って」
まっすぐに前を見据える秋ちゃんの横顔に、私たちがまだ幼かった頃を思い出す。
いつだって秋ちゃんは、私たちのことを守ってくれた。
悪いことをしたときはちゃんと叱ってくれたよね。良いことをしたときは、たっくさん褒めてくれた。
「あの日からおれも親父もお袋も、夏向を養子だと思ったことなんて一度もない……もちろん、Aのことだって」
『秋ちゃん…、』
「いつかは伝えなきゃいけないって、思ってた。けど、あいつの傷つく顔、見たくなくて……どうしても言えなかった」
『……、』
「結局、それで夏向を傷つけた。兄貴失格だよな…」
大切だと思えば思うほど、正しい愛し方なんて分からなくなる。
でもね、秋ちゃんが夏向を想う気持ちに偽りなんて、ひとつもなかったと思うんだ。
『大丈夫、……大丈夫だよ、秋ちゃん』
こんなふうに、根拠のない言葉をならべて手を握ることしかできない自分が無力だ。
それでもきっと、夏向にだって伝わってるはず。
自分にも言い聞かせるように、強く手を握り直した。
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I(プロフ) - みどくろさん» みどくろさん、ありがとうございます！！ お互いがんばりましょうっ(*^^*) (2016年9月6日 18時) (
レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
みどくろ - Iさん» 続編おめでとうございます！勉強がんばりますね♪ (2016年9月6日 16時) (レス) id: d4bef834e4 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - みどくろさん» 無理なさらずにお勉強がんばってくださいね^ ^ お時間あるときにまた遊びにきてください♪ (2016年9月5日 22時) (レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - みどくろさん» いえいえ、デシャヴってやつかもしれないです…（笑）でもこうして、みどくろさんが初めてコメントしてくださったことが本当に嬉しいです！！ ぁ、その手がありましたか！お勉強忙しそうですね…そういえばそのドラマに賢人くん出てましたね！ (2016年9月5日 22時) (レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
みどくろ - Iさん» あらら。実はコメしてたり...したかもです。。どっちにしろ名前覚えているなんですごい！流石！私の姉がYouTubeにうpされた好きことの動画見ているんですけど、なかなか時間無くて...(￣ー￣)今は勉強の息抜きに35歳の高校生を見てます。時間があったら見てみますね！ (2016年9月5日 21時) (レス) id: d4bef834e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2016年8月16日 17時
