27. 泡のように溶けた夢 ページ37
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「突然なに言ってんだよ……」
「兄ちゃんはずっと知ってたんだよね？」
「……、」
「夏向と話したいって人が来てるんだ。ちょっと待ってて」
絶望的な秋ちゃんの表情さえ気にしてないかのように淡々と、冬真は玄関の外で待たせていた愛海さんを中へ招き入れた。
一度は見たことのある顔に、夏向は驚きを隠せないでいる。
「西島愛海さん、……夏向の本当の妹」
そう言われても、信じられるはずがない。私がそうなら、本人の夏向なんてきっと尚更。
そして夏向の本当のお母さんは、血液系の重い病気にかかっていた。
「でもかなり珍しい血液型だから、それに足りない血液のせいで治療ができないって…」
病名も血液型も、私のお母さんと同じだ。治療をするには輸血が必要だと、あのときも医者に同じ説明をされた。
だけどお母さんに当てはまる血液型の人を……私は、最期まで見つけることができなかった。
「さっき、病院から……母の容体が悪化したって、連絡があって…」
『「…… 、」』
「もう時間がないんです。頼れるの、夏向さんしかいないんです……お願いですっ、母を助けてください……お願いしますっ…！」
もしも、目の前に助けられる可能性があるのなら。私も愛海さんと同じように、頭を下げて頼み込んだだろう。
どんなことをしたって、お母さんを助けたかった…。でも、夏向は…
「意味わかんねえ、よ……」
困惑したまま、夏向が家を出ていく。
ねえ、どうして誰も追いかけないの？ 誰も、心配じゃないの…？
なぜか泣きそうになる気持ちをおさえて、何も言わずに夏向を追いかけた。
『……海、行かない？』
「……、」
『泳ぎ方、教わりたくて』
いつもの橋で遠くを眺める横顔を見つけた。こんなときに、私なに言ってるんだろう。
夏向を笑顔にできる言葉を持ってればよかったのに、ぜんぜん見つからない。
『夏向…』
名前を呼ぶとやっと視線が合わさり、すこし安心した瞬間…、
夏向はまた歩きだし、雑踏の中へと消えてしまった。
お願いだから……ひとりになんか、ならないで。
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I(プロフ) - みどくろさん» みどくろさん、ありがとうございます！！ お互いがんばりましょうっ(*^^*) (2016年9月6日 18時) (
レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
みどくろ - Iさん» 続編おめでとうございます！勉強がんばりますね♪ (2016年9月6日 16時) (レス) id: d4bef834e4 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - みどくろさん» 無理なさらずにお勉強がんばってくださいね^ ^ お時間あるときにまた遊びにきてください♪ (2016年9月5日 22時) (レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - みどくろさん» いえいえ、デシャヴってやつかもしれないです…（笑）でもこうして、みどくろさんが初めてコメントしてくださったことが本当に嬉しいです！！ ぁ、その手がありましたか！お勉強忙しそうですね…そういえばそのドラマに賢人くん出てましたね！ (2016年9月5日 22時) (レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
みどくろ - Iさん» あらら。実はコメしてたり...したかもです。。どっちにしろ名前覚えているなんですごい！流石！私の姉がYouTubeにうpされた好きことの動画見ているんですけど、なかなか時間無くて...(￣ー￣)今は勉強の息抜きに35歳の高校生を見てます。時間があったら見てみますね！ (2016年9月5日 21時) (レス) id: d4bef834e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2016年8月16日 17時
