23. 守りたいもの ページ14
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夏向たちとバスターミナルで別れたあと、私は目的地へと向かった。
最寄駅を降りて徒歩１５分。あと少しでたどり着く、そんなとき……ピアノの音が聴こえてきた。
ポロン、ポロン、と決して上手とは言えないけれど……
どこか小さい頃を思い出させるような、そんな覚束ない音色。
それは初めて、鍵盤を触ったときのあの頃の無邪気な感覚に、似ている気がした。
『…………元気かな、』
あの頃のように、看板も表札もない一軒家が見えてきた。立派な門の横にあるインターフォンを押す。
すると少し経ってから、５才くらいの女の子が出てきてくれた。
「おねえさん、だあれ？」
『あ、…えっと、』
「美雨、勝手にドアを開けてはいけませんよ」
「えーーー…」
「はぁ……あ、申し訳ありません。どちら様でしょうか…？」
『先生、お久しぶりです。柴崎Aです。……覚えていらっしゃいますか？』
美雨ちゃんという子を抱き上げた先生の顔には、最後に会った時よりもシワが増えていた。
そして、すっかりお父さんの顔になっている。
それもそのはず。初めて会ったとき、たしか先生はちょうど、今の私と同じくらいの年齢だった。
「……驚きました、もうすっかり大人の女性ですね」
『いえ。先生こそ、お元気で何よりです』
「はは、ありがとうございます」
リビングに通してもらい、ソファーに座ると黒のグランドピアノがすぐに目に入った。
先生には、４歳から１４歳までピアノを教わった。
お母さんが亡くなった頃に先生も東京に引っ越したと聞いていたけれど。大学に入ってもなかなか会えずにいた。
いや……会わす顔が、なかった。
『……素敵な写真ですね、』
「ええ…、唯一の家族写真です」
『……？』
「妻はこの子を産んだ時に、亡くなってしまったんです。難産でした」
ピアノの上には、お腹が大きくなった奥さんと先生が寄り添う写真が飾られている。
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I(プロフ) - みどくろさん» みどくろさん、ありがとうございます！！ お互いがんばりましょうっ(*^^*) (2016年9月6日 18時) (
レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
みどくろ - Iさん» 続編おめでとうございます！勉強がんばりますね♪ (2016年9月6日 16時) (レス) id: d4bef834e4 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - みどくろさん» 無理なさらずにお勉強がんばってくださいね^ ^ お時間あるときにまた遊びにきてください♪ (2016年9月5日 22時) (レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - みどくろさん» いえいえ、デシャヴってやつかもしれないです…（笑）でもこうして、みどくろさんが初めてコメントしてくださったことが本当に嬉しいです！！ ぁ、その手がありましたか！お勉強忙しそうですね…そういえばそのドラマに賢人くん出てましたね！ (2016年9月5日 22時) (レス) id: f5b592d975 (このIDを非表示/違反報告)
みどくろ - Iさん» あらら。実はコメしてたり...したかもです。。どっちにしろ名前覚えているなんですごい！流石！私の姉がYouTubeにうpされた好きことの動画見ているんですけど、なかなか時間無くて...(￣ー￣)今は勉強の息抜きに35歳の高校生を見てます。時間があったら見てみますね！ (2016年9月5日 21時) (レス) id: d4bef834e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2016年8月16日 17時
