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ロシア連邦保安庁…
それはロシアの情報機関の1つだ。
それに彼女は連絡したと…?

「え?は?」

「だよねぇ、そうなるよねぇ」

「え?」

「私のお父さん…FSBに居たんだ」

居た…と言うことは、今はもう居ないということか?
どう言うことだ?と混乱しているとまあいいよね!といい、ソファに座った。

「いやよくな…ぁ…く…ったぁ…」

「??!どうした??A!!」

私のお腹が痛む。
呼吸をするのもままならないほどの痛みだ。
おそらく陣痛だろう。

痛みに悶えているとバシャリと下半身が濡れる。
破水か。

「うぅ…うううううあ、ううぅっ!」

「ちょっと待ってて!」

ナタリーは何処かへ走っていった。
おそらくタオルなどを持ってきているのだろう。
ギリギリと歯ぎしりをし痛みに耐える。

「持ってきた!」

ナタリーは帰ってくると素早く持ってきたものを定位置に置き、ズボンなどを脱がせた。

「…頭が出てる…あ、まだいきまないで!」

「ふ、うぅ……うううううぅ…」

「落ちついて……はい!息んで!」

「う、うううううううっ!!!」

腹に力を入れて息む。
今すぐにでも出したい程きつい。
しかしナタリーは息むのをやめろと指示してくる。
彼女は助産医なのでこう言うことに特化しているのだろうが、今すぐにでも泣きたくなるような痛みで何か言う気にもなれない。

「ふ…うぅ」

「っ!息んで!!」

「ん、うううううううっ!」

力を入れることが段々怖くなり何かに捕まりたいと思うようになった。
その時、ぎゅう、とベアのぬいぐるみをナタリーは私に渡してきた。
私はそれをぎゅっと抱きしめる。

「息まないで!」

「ふ、う、く…」

「………はい息んで!!」

「うんんんんんんんんんんっ!!」

ぬいぐるみをぎゅっと抱きしめ息む。
ズルリと何かが出た感覚がして脱力する。
出産ってここまで辛いものだったとは。

……?あれ?

普通なら聞こえるはずの子供の声が聞こえない。
子供の泣き声が…聞こえない。

「っ!ちょっと待って!」

「え、」

するとナタリーは子供に覆い被さっていた膜のようなものを裂いた。
するとどうだろう。

「にゃぁあああ!にゃぁぁああ!!」

と泣き出した。
じわり、と目尻に涙が浮かぶ。
あぁ、生まれてきてくれたのだ、と嬉しくなる。


「よか…た」

ふ、と笑うとナタリーはぐっと親指を出しグーをした。

「やったね!」

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設定タグ:名探偵コナン , 花吐き病 , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:硫酸Ryu☆ | 作成日時:2018年4月11日 18時

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