検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:258,351 hit

45 ページ47

岸side








こんなことを言いたかったんじゃない。

Aをあんな顔にさせたかったんじゃない。

最近の俺は

わざとAを傷つけるようなことばかり

言ってしまう。



「マジで最悪だ、俺…」



頭を抱えて項垂れていると

頭に浮かぶのは

さっきのAの傷ついた姿。

この痛む胸の原因は、

罪悪感?

それとも、他の何かなのか?



せっかく、2人きりのチャンスで

Aも残ってくれるって言ったのに

こんな形でまたあいつを傷つけた。



時刻は21:00。

外は雨。

強がりなAのことだから

あんな状態のまま

永瀬のいる家に帰るとは思えない。

…きっとどこかで雨宿りしてる。



俺は、気づけば、仕事を片付けて

オフィスを飛び出していた。



.




.




店内は明るく、外からでもよく見えた。

Aは、思った通り

ファミレスにいた。

お店は空いていて

お好きな席へどうぞ。と案内され、

Aのテーブルに行くと

目を丸くして驚いたあとに

俯くA。



岸「ここ、いい?」


「……」



返事しないってことは

ダメってことだろうけど

俺は、返事がないのをいいことに、

勝手に向かいに座った。



「なんで来たの。」


岸「…その、さっきはごめん。」


「…っ…」



今度の返事がないのは

…泣いてるせい。



「こんな姿、見られたくなかった。」


岸「……」


「せっかくこうなる前に会社出たのに

これじゃ全然意味無いじゃん。」


岸「…ごめん。」



Aは、俯いたまま

少しだけ、首を横に振る。



「…ごめんね。困らせたいわけじゃないの。

でも岸くんといると…いつもこう…」


岸「……」


「本当、面倒な女だよね。

だからもう帰って?

これ以上、迷惑かけたくない。」



Aは、こんな状況でも

俺のこと考えてくれて

必死に涙を止めようとしてる。

なのに俺は、

何て言ってあげればいいかわからずに

また、Aを傷つけてしまう。









.

46→←44



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (441 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
900人がお気に入り
設定タグ:永瀬廉 , 岸優太
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆもちゃ。(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!期待に添えるように頑張ります!( >ω< ) (2018年5月28日 18時) (レス) id: 8a3dc3d2c2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆもちゃ。(プロフ) - くるみさん» 嬉しいです!ぎりぎりまでこじらせていきたいと思ってますのでお付き合いください(^_^)笑 (2018年5月28日 18時) (レス) id: 8a3dc3d2c2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆもちゃ。(プロフ) - ししまるさん» ありがとうございます!頑張ります!(p`・ω・´q) (2018年5月28日 18時) (レス) id: 8a3dc3d2c2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆもちゃ。(プロフ) - ちょなつさん» ありがとうございます!嬉しいです(´∀`) (2018年5月28日 18時) (レス) id: 8a3dc3d2c2 (このIDを非表示/違反報告)
あや - このお話大好きです!とても面白いです\(*´▽`*)/更新待ってます! (2018年5月21日 15時) (レス) id: 05ff465bea (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ももも。 | 作成日時:2018年5月4日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。