同じクラスなだけ (ページ23)

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「そんなことできたら…今頃もう陰キャから卒業してるよ…、」

渡辺「何回もチャンスとかあったと俺は思うけど。」

渡辺くんの言うとおりだと思う。

何回もチャンスはあったけど、周りの目を気にして前に進めなくて。

渡辺「ふっかだって和泉さんのこと気にかけて話してくれてたんじゃねぇの？」

「うん………、」

渡辺「和泉さんにも非があるじゃん、」

なんていって屋上から出ていってしまう。

私も教室に戻らなきゃ、なんて思うけど前に足が進まない。

もう…、嫌味を言われるのがいやなの…、怖いの…

大丈夫、大丈夫なんて自分の心に言い聞かせて屋上を出る。

教室ではいろんなグループがいろんな席を陣取って話してる。

さっき教室を飛び出していったやつが帰ってきたことすらも知らず夢中でみんな話してる。

自分の席につく、

隣の渡辺くんの席は空いていて渡辺くんは深澤くんと女の子たちで話してる…、

なんて言えばいい…？

なんて声をかければいい…？

「………あの！！！！！！」

渡辺「なに、」

「授業始まるから席座ったほうがいいと思う…」

渡辺くんの周りでは「なにこいつ」「急に何」なんて聞こえるし深澤くんはびっくりしたまま動かない。

だから…声を出すのは怖いのに……

渡辺「うん、」

周りに「戻るわー」なんて言って渡辺くんは席に戻ってく、

あれ…わたし…、