ヒモのしょーちゃん２

しょーちゃんとハムケツ ページ10

M「二宮〜！夏のキャンペーンの雑誌掲載の一覧知らねえ？」

N「さっきAちゃんにコピー頼んだ。 」

M「Aちゃん…どこ行った？」

N「知りませんよ！ワタシお母さんじゃ無いんだし。給湯室でお菓子でも食べてんじゃない？」

一度ぐらいパソコンから顔上げてお話しようよ

Aちゃんの机にお邪魔して資料を探す。
あったあった。ついでにコピー取っちゃおう。

回れ右をしようとして、また二度見。


ケツ…？


スクリーンセーバーにでかでかと動物のお尻の画像。

N「あ〜ハムケツでしょ。今流行ってるよね。どこが可愛いんだか女子ってわかんねーよな。コピーするなら、7部よろしく」

んだよ。俺だって忙しいのに！
そういう時に限ってコピートナーが無くって、入れ替えるはめに。

あの感じ、どっかで見たんだよなぁ…

コピー機が再起動するのを待ちながら、ぼんやり考える。

「ただいま戻りました〜いや雨降ってきたよ」

帰社した同僚の声ではたとあれは雨の日だと気づく。

…


先週の休日。

S「うーん…このへんに」

ベッドの下に顔を突っ込んでピアスを探している我が家のハムスター…もとい翔。

M「いいよ。また新しいの見にいこ？」

俺、パスタのびるのヤなんだよね。

S「でも〜潤の買ってくれたのだもん」

モコモコのルームウェアのお尻が喋る。

だったらお片付けちゃんとして下さい、と言いかけたその時


ピカッゴロゴロゴロ…


S「わっ！オヘソとられちゃう〜！」

またベッドの下に潜るお尻。

あん時のケツだ。



ハムケツねぇ…ま、わからんでもないな。

俺も携帯の待ち受けにしよっかな〜春雷なんて言葉があるくらいだから、もう一回くらいそのシチュありそう。



コピー機の前であれこれ考えてたら

N「社内妄想禁止。また彼女にハムスターでもプレゼントしようとか思ってた？」

二宮がとっくに終わったコピーを奪って席に戻る。

M「ちげえよ。つか、ありがとう言えや」

あわてて席に戻って、仕事の続きにとりかかる。今日もきっちり定時に終わらせなきゃ。

プレゼントって。

そんな健全な妄想する訳ないだろ。

俺の妄想力なめんなよ！

しれっと俺のコピーを我がモノ顔で皆に配る同僚を睨む。


.

しょーちゃん、お花屋さんに行く→←塵芥記〜ヒトリゴト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す