杏仁しょーちゃん ページ49
S「ねぇねぇ、もうコレいい?」
冷蔵庫を覗いていた翔が振り返る。
M「待って。今日はこれでお菓子作るの」
慌ててビワのパックを取り出す。
S「えーっこのまま食べようよぉ〜!」
尖らせた翔の唇にキスをして
M「はいはい、翔もお手伝いね!わぁエプロン似合うな〜よっパティショウ!」
S「そう?お手伝いなにする?」
M「んとね、潤が皮むくから翔は種取って」
S「はぁい♪」
アボカドのように半分に割ったビワから翔の細い指が種を取り出す。
M「あ、種は捨てないよ?」
S「え?育てるの?潤スゴい!来年が楽しみだね!」
キラキラのおめめに見つめられると「任せろ!」と言いたくなるが
M「違う違う(笑)この種で杏仁豆腐作るの」
S「スゴい!翔、杏仁豆腐大好き!」
うん、知ってる。
ビワの実はコンポートに、種は皮を剥いてミキサーにかける。
S「翔もなんかやりたい」
M「ちょっと待ってね…」
真っ白なビワの種エキスを漉して牛乳と砂糖と合わせて弱火に。
M「翔〜」
S「はぁい♪」
M「これ、混ぜて。火、気をつけてね」
S「了解♪」
他の台所仕事をしながら、翔と並んで狭いキッチンに立つ。
黙って鍋をかき混ぜていた翔が口を開く。
S「ねぇ、潤はお仕事の時、何を見てニヤニヤしてんの?」
M「は?」
S「んも〜翔、知ってるんだから!ニノがゆってたよ。窓の外見てるでしょ?ねぇ、ちょっとは翔の事考えてくれてる?」
あいつ…
てか俺そんなヘラヘラしてんの?
M「ん。翔、交代。」
白い液をガラスの器に注いだら、冷蔵庫に入れて。
M「おいで?」
ソファに腰掛けて、膝の上に翔をのせる。
M「いつも考えてるよ?翔は?」
S「翔も!潤、大好き!」
休日の午後のリビングにキスの音だけが響く。
美味しい杏仁豆腐が出来るまではこうしていたらあっという間だ。
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千翔(プロフ) - ひゃー( ´艸`) 今回もかわいいですね! しょーちゃん♪ 次の更新も、楽しみにしてまーす(^_^)v (2014年5月28日 18時) (レス) id: 978e8f34d8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - *はな*さん» 星明かりだけの中なんで、照明持参でどうぞ! (2014年5月18日 7時) (レス) id: afc9116f09 (このIDを非表示/違反報告)
*はな*(プロフ) - ザ・セット回転しやがれ〜!…って真似されてましたよね♪今回は綺麗なスイーツのお写真が沢山で嬉しいです♪ イケメン二人が浴衣で散策してる所を…木の影から見ていたい。( 〃▽〃) (2014年5月18日 5時) (携帯から) (レス) id: 2a82fe1f9f (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - 彌生さん» はじめまして!お山ラバーの方に楽しんでいただけて嬉しいです。謎…ですよねぇ~決めてないだけなんですが(笑)おいおい出るかもしれませんのでお楽しみに。 (2014年5月12日 9時) (レス) id: afc9116f09 (このIDを非表示/違反報告)
彌生(プロフ) - はじめまして!いつもはお山に棲息してます。ここのしょーちゃんが可愛くて、すっかり虜になっちゃいましたぁ♪そんなしょーちゃんをこよなく愛するJもステキだし。でも、何だか訳ありなしょーちゃんの謎がとっても気になってます。これからもヨロシクですm(_ _)m (2014年5月12日 9時) (レス) id: 9c607b9682 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆみ
作成日時:2014年3月12日 17時