ヒモのしょーちゃん２

「冷え」しょーちゃん ページ45

S「あーづーいーッ！」

帰宅したら翔がフローリングの上でのびていた。



M「そんなとこで背中痛くならない？」

S「だってここ暑いんだもん」

ソファの上を指さす。

うちの一番大きな窓は南向きで、ソファに差しこむ光は他の季節はいいんだけど…俺はほとんど日中いないが翔はほとんど家だしね。

そのうち暑いからって相葉ん家とか大野ん家とかちょいちょい行かれても困る。



M「夏のカーテンか…」

S「ニノがお日さまが通らないカーテンあるってゆってたよ？」

あ〜遮光カーテンね。あれは風が通らないから…

M「てかまたニノと会ったの？」

S「違うよ？コンビニにマンゴーパフェ食べに行くとニノがいるの」

それなんか違うの？


S「ねぇねぇ、翔、大家さんちみたいなカーテンがいい！」

M「大家さん…え、あの花柄？」

S「違う！こっち！」

ベランダから２人で身をのりだすと大家さんの家の中庭が見える。

M「あ〜すだれね！」

それなら風も通るしいっか。

さっそくパソコンを開いて探してみる。

M「すだれ…一番安いのは…」


ぺたん。


背中にじゃれついて

S「ねぇねぇ、翔の浮き輪もクリッククリック」

くっそ〜おねだり上手め！

M「も〜外ばっか行かないでちゃんとお家でお留守番してよ？どの柄がいいの？」

振り返って髪にキスをする。


…


その週末。

朝から翔が寝てる間に段ボールの山を開けてつぶして。

M「あっち〜風呂！」

涼しくなるために買い物したのに汗だくだ。



M「ふぅ…あ、起きた？」

シャワーを浴びて出てくると

すだれで遮られた影の下に翔がチョコンと座っている。



通り抜ける風が柔らかな髪を揺らし、風鈴の穏やかな音色が響く。

テーブルのコップにいけたヤマボウシの真っ白な花をくるんと指でつつくと

S「はよ。ここ涼しいよ〜潤もおいで？」

ニパッと笑う。



M「待って待って」

冷蔵庫から缶ビールを一本にグラスを２つ。

M「あ〜いいねぇ〜」

ソファにもたれかかると、膝の上に翔が乗ってきて

S「潤、おひげ(笑)」

舌を伸ばして泡をそっと舐めてくれる。



うん。また明日から頑張って働こう…



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