ヒモのしょーちゃん２

しょーちゃんにごほうび ページ43

突然だけどアイスの実、どうやって食べる？
え、そのまま？お子ちゃまね！

S「シュワうま〜♪」

我が家ではウイスキーソーダを注いでいただきます。さて、俺も食うかな…

S「う゛ッ…」

スプーンを持ち上げた瞬間、翔が唸って頬を押さえる。



M「どした？！」

S「あ、ごめ…ちょっと冷たくてビックリしちゃった！翔、シュミテクトかなぁ」



M「……虫歯じゃねぇの？」

S「違うよ！！絶対違う！翔ね、おばあちゃんの遺言で歯医者さん禁止なの」




はい、確定。




M「ちょうど良かった。潤も付いてくから」

明日はたまたま有給を取ってて、夏物のスーツでも買おうかと思ってたんだけど、午前中は歯医者だな。

S「ぶぅ。おばあちゃんの遺言…今夜化けて出るよ！」

M「はいはい、そしたらご挨拶しないとね〜」

翔の分のアイスの実もかっこんで皿を洗う。


あ〜過保護だって？

今オケツをこっちにつきだしてスネてるあの子ね、すっぽかしの常習犯だから。とにかく歯医者に入るまで付き添わないといけないのよ。


M「ほら、いつまでそうしてんの？早く歯磨きしてきな？ゴローさん始まっちゃうよ」

ぺしぺしとオケツを叩くと

S「え？もうそんな時間？早くゆって〜！」

パタパタと洗面所に走って行く。


ゴローさんってのは「孤独のグルメ」って言うサラリーマンのゴローさんが外回り先で飯を食うだけの深夜ドラマなんだけど

出てくる飯が普通なのにどれも美味そうだし、同じ外回り営業の仕事してる俺には親近感もある。


翔は…

「ゴロー♪ゴロー♪い・の・が・し・ら♪」

このラストの歌がお気に入りでいつも頑張って起きてるんだけど

S「zzz…」

ふふ(笑)今週も寝ちゃったね。



肩にもたれた頭をそうっと膝に移して、とりあえず着ていたパーカーを脱いでそうっと掛ける


なんだか嬉しそうに笑ってパーカーの紐をしゃぶろうとするから

M「お前はゴローさんより食いしん坊だね」

手も外して握ってやる。

ゴローさんがお目当ての店に入る。

明日は歯医者さんが終わったらごほうびドコに連れて行ってやろうかな？



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