ヒモのしょーちゃん２

しょーちゃんと間違い探し ページ24

S「やっぱり腕立てかぁ…」

この間からの新しい刑事アクションドラマで主人公のマッチョで有名な俳優が腕立てを始めた

M「あ〜西島くん？顔は甘いのにねえ」



S「翔もやろっと」

ソファの俺の膝からぴょこんとラグに転がり落ちるといそいそと真似を始めた。

あの〜この間ボクがキミにおねだりされた縄跳びはどこへ行ったのですか…

翔がやっと膝から降りたから、二本目の煙草に火をつけて、再びテレビ画面を見る。



M「あ。」

S「ん？」

腕立てのまま翔がくるんとこちらを見る。

M「この部屋さぁ〜サエコさんの部屋じゃね？ほら、棚もキッチンも一緒」

S「ウッソだぁ〜！」

また俺の膝に座ってテレビをじっと見る。いちいち戻って来なくていいんだけど(笑)

M「ほら、これ！」

チラッと映る大きな飾り棚を指さす。

S「ホントだぁ〜一緒！」

M「ハウススタジオなのかな？前にあたらしあらしで櫻井君がホリケンとかと待ち合わせしたのもこの部屋じゃない？」

S「エエッ！なんでその時ゆってくんなかったの？櫻井君のお部屋かぁ」

聞かれなかったし。だいたいサエコが出るたんびにキミがキーキーうるさかったからねぇ

M「…ごめん。」



S「あっ！」

じいっとテレビ画面を見つめてた翔がいきなり立ち上がったから、手にしてたミネラルウォーターをこぼしそうになる。

M「急にどした？」

S「ねぇ、ウチにもドラマの撮影来るんじゃない？松潤とか来たらどうしよう！」

M「来ないよ。ウチは普通の1LDK だし」

S「わかんないじゃん！松潤の映画の会社、潤の会社だったんでしょ？」

M「あれは会社。普通の家には来ないよ」

そう、撮影に翔もこっそり見学に行って以来のファンなんだよね。あの濃い顔どこがいんだろ

S「こんど松潤が部屋に来たら握手してもらおっと♪」

すっかり浮かれる同居人に

M「とりあえずは焼きチョコベイクの袋をゴミ箱に捨ててくださいな。」

S「ハーイ！あ、クイックルワイパーもしなくっちゃ♪」

まだ見ぬ松潤に鼻歌混じりで大掃除を始めた翔を横目に、ま、ちょっとは片づけばいっか、とテレビのボリュームを上げてビールのプルタブに手をかける。


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