44、せめて1P ページ7
「うん。回避の方向で行こう」
大通りに出ると、そこには物凄く大きな敵がいた。
そういや、お邪魔虫みたいな0ポイント敵がいるって言ってたね。
ここまで大きいのは予想外だったけど。
他の受験生が逃げて行ってるのにすれ違った時点で、気付くべきだった。
あんな馬鹿でかいの相手してらんない。
しかも倒しても何もないし。
残り時間も少ないし。どう考えても無視が妥当だ。
「いったぁ…」
立ち去ろうとしたら、そんな声が聞こえた。
思わず振り返ると、女の子が転んでいた。
不味いと思って、思わず異能を使いそうになる。
…駄目だ。こんな所で使っては。
これは試験で、死ぬリスクがある訳でもない。
でも、だからと言って助けないの？
どうすれば、どうすれば良い？
異能を使えば助けられる。
でも、そんな事をして異能が露見するのは出来れば避けたい。
メリットだって、私にはない。
私がどっちつかずで迷っていると、
風が吹いた、と思った。
あの緑髪の少年が、飛び出していくのが見えた。
そして、その少年の打撃で、あの0ポイント敵が壊されたのが見えた。
「嘘…でしょ…」
私が呆然としていると、その少年が落ちてくるのが見えた。
あんなに凄い個性だし、あっさり着地するのかと思えば、様子がおかしい。
目を凝らすと、ボロボロになった手を押さえているのが判った。
なんだ？真逆…個性の代償とか？
でも、自らの身体機能であそこまで傷付くなんてことがあり得る？
いや、今は、そんな事気にしてる場合じゃない。
勿論、異能が露見するとか、そんな事気にしてる場合でもない。
「異能力…『恩讐の」
バチン
私が異能を発動させるよりも早く、ロボットの残骸に乗った、さっき転んだ女の子が少年を叩くのが見えた。
女の子の個性は、重力を操作する様なものだったらしく、少年が一応怪我はなく、無事に着地したのが判った。
「良かった…！」
少年は、痛みに声をあげた後、女の子の無事を確認してからそう呟くと、
「せめて…!!
1ポイントでも…!!!」
そう、呻く様な声をあげた。
真逆…でも、こう言ったと、いうことは、
今までポイントをとってなかったって事だ。
それなのに、彼は彼女を助けたと言うの？
どれだけ…彼はヒーローなんだ。
「終、了〜!!!!」
なのに、会場には、プレゼント·マイクの無慈悲な声が響き渡った。
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モナミ(プロフ) - 星を見守る砂岩さん» またコメントして頂けるなんて！ありがとうございます！私のイメージの中の心操君なので、少し不安だったのですが、カッコいいと言って頂けて嬉しいです！ (2018年7月31日 12時) (
レス) id: 9deaa88755 (このIDを非表示/違反報告)
星を見守る砂岩(プロフ) - 心操くん、かっこよすぎでした。お友達になりたい。更新頑張ってください！ (2018年7月30日 17時) (レス) id: fbc86b6b3a (このIDを非表示/違反報告)
モナミ(プロフ) - 晴夏 and Siki and Leonさん» ありがとうございます！ここから頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2018年7月30日 8時) (レス) id: 9deaa88755 (このIDを非表示/違反報告)
晴夏 and Siki and Leon(プロフ) - ハハ、早く続き見たいです。 (2018年7月22日 21時) (レス) id: aeb99a7d73 (このIDを非表示/違反報告)
モナミ(プロフ) - 星を見守る砂岩さん» 凄く嬉しいです！ありがとうございます！期待に添えるようにもっと頑張ります！ (2018年7月8日 21時) (レス) id: 9deaa88755 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モナミ | 作成日時：2017年10月22日 7時
