お兄ちゃん。《Ryohei.A》 (ページ11)

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『ただいま～』

「おかえり。遅かったね」

『うん。ちょっと友達のところ行っててさ』

康二の喫茶店に行くようになって1年

なんとなくあの喫茶店のことは自分だけの秘密にしておきたくて、亮平には内緒のまま

『今日ね、深澤先輩とお昼食べたの』

「あーそうだ弁当、ふっかに届けてもらったんだった」

『秘密の教室に連れてってもらった』

「あそこか笑まじで人通らないでしょ」

『ね。ほんとに誰も来なくてびっくりした』

そういや亮平、また女子に呼び出されたんだっけ

『今日亮平が一緒にお昼食べたのはどんな女の子なの？』

「は！？なんで女子と食べたって知ってんのよー」

『だって深澤先輩が教えてくれたもん』

「あいつ、ほんとおしゃべりなんだから…」

困ったように笑う亮平

確かに、深澤先輩はよく喋るかもしれない

『それで、されたの？告白』

「うわ、やっぱAには何でもお見通しだな」

深澤先輩に聞いたってことは黙っておこっと

また一人女の子振っちゃったんだね亮平

罪な男だよほんとに

「えっと、その告白の件なんだけどさ」

『うん？』

「その子と…付き合うことにしたんだ」

『…はい？』