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次の日
また仕事を渡されたAと、定時に帰っていく藤井
時間が経つと、オフィスの中にはAただ1人
黄「…今日やな」
赤「ストーカー野郎を捕まえるチャンスやでっ」
「藤井君からも連絡が来た
エレベーターの近くの部屋で待機してるって」
そう、藤井は今日家に帰ってなどいない
ストーカー野郎を捕まえるために待機している
早く終わらせないと、と後少しの仕事を終わらせるA
たまたま運が良かったのか、すぐに仕事は終わり、戦いの時間がやって来た
「…行くよ」
黄「…気つけてな」
「うんっ」
俺とダイキは鞄の中に入る
Aはデスクとオフィスの電気を消し、そしてドアノブに手を伸ばす
廊下に出てすぐ、後ろから足音が聞こえて来た
赤「…来たな」
黄「…」
俺は緊張が勝ち、何も口にできなかった
「…行くよ」
Aは立ち止まり、スマホを開く
その時だった
後ろからの足音は突如として早くなり
そして
「きゃっ!?」
Aを強く抱きしめてくる
「いやっ…やめてっ…!!!」
鞄の隙間から見ると、例のストーカー野郎はAの首に顔を近づけて匂いを嗅いだり
不気味に笑う姿が見えた
青「先輩っ!!!」
Aの声が聞こえ、待機していた藤井が奥から来た
『まじかっ…』
奥から走ってくる藤井の姿を見てビビり散らかす野郎
気づいた時には野郎からAを奪い、藤井は強く抱きしめていた
青「先輩っ…大丈夫ですか…」
「大丈夫っ…うんっ…」
『に…逃げよっ…』
青「…逃すわけないやろ」
野郎は逃げようと足を早めたが、藤井が足を伸ばし、普通に引っかかって転んだ
赤「ひひっ…ダサっ…」
黄「こんな奴にA渡したくないわ」
俺はバレへんように、野郎の顔を見ると
黄「…こいつ、同じ部署におるやつやんか」
そう、ストーカーの犯人はAと藤井と同じ部署であり、2人の先輩にあたる男やった
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作者名:火華 | 作成日時:2024年1月6日 16時