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【28】 ページ30

夜7時

一向に2人が帰ってくる気配がしない



……

まさか誰かが2人のことを…壊したり…

誰かが拾って持ち帰ってたり…

いや、なんて事考えてるんだろ…

あの2人なんだからそんな事…

ただ、会社から家まで徒歩だとだいぶかかるし…

しかも2人は人形…人間の倍以上かかるし…



……全部私のせいだろうな




プルルルル…



鞄の中から聞こえる着信音

スマホの画面には、藤井君の名前が書かれていた



「…もしもし?」

青「先輩ですか?」

「そう…だけど…」

青「実は今琴音さんと飲みに行ってた帰りなんですけどね?」



ああ、今聞きたくない名前ベスト1が出てきた…



青「道端に人形が2体落ちとって…

しかも、片方が前会社で見たのと同じなんですよ

あの、唇がふっくらしとって、黄色い服着てて…」

「…ジュンタっ…!?

あとっ、黒髪のっ、笑顔がっ…その、可愛くて赤の服着てるのはっ…!?」

青「はい、しっかり手繋いで一緒にいますよ」



よかった…ダイキも…ジュンタも…



青「多分、先輩の大切な物なんやないかなって思って電話したんですよ

ただ、2体ともボロボロになってもうてて…」

「お願いっ、私に届けてくれないかなっ…」

青「そう言うと思って最寄駅まで来てます」

「ほんとっ…?今すぐ行くから!!」



私は通話を切ると、スマホと鍵だけを持ち、急いで駅へと向かった

サンダルで走ると足が痛むがそんな事、今は気にしない

だって、ダイキとジュンタが待ってるんだから

あまり走る事のないせいか、体力もなく、徐々に体が動かなくなる

それでも、私は足を動かした

すると見えてくる駅に1人の影が



青「あ、先輩!」



藤井君が抱き抱えているのは、ボロボロになったダイキとジュンタの姿だった

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設定タグ:WEST. , 重岡大毅 , 中間淳太   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:火華 | 作成日時:2024年1月6日 16時

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