白と黒の人形たは幸せにしてくれるらしい【赤黄】 (ページ29)

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朝の一件が頭から離れず、今日一日私はミスを多発してしまった

琴「先輩、今日は落ち着きがないですね？

ふふっ、そんなんだから笑われるんですよ？ね、藤井先輩！」

青「えっ…？いや…」

琴「もう藤井先輩ったら！正直なことは正直に言ったほうがいいんですよ？

仕事が出来なかったら仕事をする意味がないんですから！

藤井先輩！もうこんな人放っておいてランチ行きましょ！」

青「ちょっ…」

…私の中で、怒りとか悔しさを通り越して、苦しみしか湧かなくなってしまった

その時、やっと私は、ダイキとジュンタにやってしまった事を思い出した

投げ飛ばしてしまったダイキ

いつも以上に強い口を聞いてしまったジュンタ

2人と琴音への怒りのせいで、全てが壊れてしまった

「…2人とも……大丈夫…かな…」

ジュンタが帰るとは言っていたものの…無事に…帰れたのかが心配に

私はお昼だという事を忘れて、ただただ、ダイキとジュンタの事だけを考えていた

それから数時間後

『佐々木さん、なんか顔悪くない…？』

「えっ…？」

『顔青いよ…？帰ったほうが…』

2人の心配をし過ぎたせいなのか、気づいた時には顔が真っ青になってしまっていた

『私が部長に言っておくから早く帰りなさい？』

そう先輩が言ってくれて、私は少し言葉に甘えて帰ることに

重い足を引き摺りながら家に着き、ドアを開けると

…シーンとした空気が私の体を包んだ

「ダイキ…？ジュンタ…？」

そう、2人は帰ってきてなかった