白と黒の人形たは幸せにしてくれるらしい【赤黄】 (ページ26)

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新しい社員の名は琴音希良理(ことねきらり)

既に言ったが、香水がキツく、目元はラメがギラギラと輝くほど

真っ赤なリップがテカり、くるっくるに巻かれた毛先

この見た目でどうやってこの会社に入れたのだろうかと思うほどの見た目だった

ただ、その見た目と反対に…

なんでも出来る女だった

『琴音ちゃん、いい案だよ！！ぜひプレゼンしてもらいたい！』

琴「はいっ！私一生懸命頑張ります！」
『仕事出来る女、琴音希良理…痺れるっっ…！！』

琴「ふふっ…そんなことないですって！」

部長からも男性社員からもモテモテで

『琴音ちゃん、そのリップどこの？』

琴「これですか？ふふっ…これ、◯◯っていうブランドのやつなんですけどね？………」

『最近出来たカフェ、一緒に行かない？』

琴「是非！カフェ大好きなんです！」

女性社員達からも大きな信頼を受けている

藤井君には…

琴「藤井先輩！ここが分からないんですけど…」

青「あぁ、これはこうすれば…」

琴「んっ…ん…」ｺｸｯ…ｺｸｯ…

青「…琴音さん？」

琴「あっ…ごめんなさいっ…寝ちゃってましたか…？」

青「おん、少しだけ…寝不足には気いつけや？」

琴「はいっ…！ありがとうございますっ…！」

少しだけ藤井君の肩に頭が乗るようにコクコクと眠る(ようなフリをする)

そして…私には

………声すらかけてこない

この前なんかは…

琴「藤井先輩！ここが分からなくて…」

青「ごめん、今手離せんくて

佐々木先輩に教わり？」

「ん？どうしたの？」

琴「あっ……ごめんなさい、私分かりました！」

って逃げていった

これ、藤井君のこと狙ってるんじゃ…なんて思いつつ

今まで以上に苦しい苦しい生活を会社で送ってます