【12】 ページ13
涙を流し続ける私に、小さな手でそっと撫でてくれるジュンタ
そこに、流石にティッシュ箱を置いてくれたダイキ
私はゆっくりと口を開けた
「…今日部長に呼び出されてっ…
何だろって思ったら急に大量の紙の束投げるように渡されてっ…
お前の出した資料にミスが多すぎるって言われてっ…
でもね…？私そんな資料作成した覚えがないの…
だからっ…私は作ってませんって言ったの……
でも…私元々ミスが多すぎるから信じてくれなくて…」
黄「受け取ったってわけか？」
「……うん」
黄「身に覚えもない資料渡されて、それに仕事増えて…
…で、それだけやないんやろ」
「…凄いねジュンタって…
…その後お昼だったから用意して来たパンを鞄から出したらね…？
袋しか入ってなかったの…
何でだろって…思ったら近くのゴミ箱の中に…食べようとしてたパンが入ってて…」
赤「パンっ…ひひっ…パンやってっ…！」
黄「ダイキ黙れや…で、誰の仕業だったのか分かったんか？」
「…多分…私のことよく思ってない女性社員達…
その時周りを見たらこっち見て笑ってたから…」
黄「何でそんな事されるん…」
「……藤井君」
黄「誰？それ」
「私の後輩…私が指導係にはなってるけどほぼ藤井君が私の指導係みたいなもんになっちゃってるけど…」
黄「…きっと、そいつらがAへの嫉妬でこんな事したんやろうな」
「だけど…何でこんな事されなくちゃいけないんだろ…」
数十秒の空白が生まれ、この空白を切ったのはダイキだった
赤「……そうや、復讐するんや！」
「復讐…？」
赤「ひひっ…ほら、俺悪魔やからこういう事だけには頭がええねん
その他の奴らはAが自分達よりも弱いって思っとるからこんな事が簡単に出来るんやろ？
なら、Aが強くなればええねん！」
私が…強くなれば…か…
ミスばっかりな私が強くなれるわけ…
赤「力を強くするんやない、立場を強くするんや…
つまり…その藤井って奴と手を組むんや！」
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作者名：火華 | 作成日時：2024年1月6日 16時
