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また今日も1日が終わった
「………ただいま」
黄「おかえり…なんちゅう顔しとんねん」
「………別に」
黄「珍しいやん俺にキレへんって」
「………そうかな」
黄「はよ着替えや」
「………うん」
ドヨンと重い体を引きずるように寝室へ行き着替える
するとその間にリビングでダイキとジュンタの話し声が聞こえて来た
黄「どうしたんやろA」
赤「ひひっ…男に振られたんちゃう?」
黄「そもそもあいつに男はおらんやろ」
赤「それもそうやな!!」
なにが男がいないだ…
なにがそれもそうだだよ…
…なんてキレる気にもなれず
私はリビングに入った
「…………」
黄「…なんか食うか」
「………いらない」
黄「アホか…少しでも何か食べ
その後、何があったか聞いたるから」
赤「んーと…冷凍のカルボナーラに餃子…たこ焼き…
へへ…全部冷凍やんか!」
黄「…ダイキ、少しは空気を読め」
赤「俺悪魔やから聞けへんもーん」
黄「見た目が悪魔な人形やろ」
赤「へへ…よし、ニコニコ天使ちゃんが用意しようやないか!」
黄「自分で悪魔言うときながら天使って意味分からんわ…
まあ、用意したって」
キッチンから電子レンジの動く音が聞こえてくる
ダイキが冷凍物の解凍をしてくれてるのか
少し経つと、ふよふよと皿を持ちながら飛んできたダイキ
赤「はい、お待ちどうさま!!カルボナーラやで!」
湯気の立つ冷凍のカルボナーラがテーブルに置かれた
「いただきます」
一口食べると
勝手に涙が出て来た
工場で作られた冷凍のカルボナーラなはずなのに
まるで自分のために作ってくれたカルボナーラな気がしてくる
ただダイキがレンチンしただけなのに
黄「…ゆっくりでええ
何があったん…」
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作者名:火華 | 作成日時:2024年1月6日 16時