【番外編1】 ページ11
「やばいやばいっっ…」
黄「なにそんな急いどるん」
「映画の時間に間に合わないの!」
赤「へへ…それ自分が悪いやん!」
「笑わないでよ…間に合うようにはしてたけど計算が狂ったの!」
私は急いでバッグに財布やらを詰め、着替え、家を出た
最寄駅から数駅先の駅近くにある映画館に少し早歩きで駆け込む
チケットを急いで購入していた時、ちょうど開場のアナウンスが入った
なんとかチケットが手に入ると、流れに乗るように劇場内へと向かった
手元のチケットに書かれた映画のタイトルは
『ある閉ざされた雪の山荘で』
テレビを見ていたら、たまたま出て来た俳優が宣伝をしていた
どうもダイキにそっくりだった
その俳優も大毅って名前だし
まあ、そんな理由でこの映画に興味が湧き来てしまった
席につき上映を待っていると、バッグの中がモゾモゾと動く
…まさか
ゆっくりとバッグの中身を見ると…
赤「1人で行くなんてずるいやんか!」
黄「ボッチなんやから俺らを誘えや」
…いやなんでいるんだよ!?
赤「んんっ…スクリーンが見えへん!
ジュンタ、おんぶ!!」
黄「はぁ?そうしたら俺も見えへんやんか」
赤「やって、俺のそっくりな奴が出とるんやで!?
俺が見ないわけないやろ!?」
…周りにこの2人の声が聞こえていないことを願い、私はそっとバッグの開き部分をスクリーン側に向けた
…絶対にこんな事真似しないでね
.
.
.
.
「ただいまー…はぁ…もう一回見に行こ…最高……」
赤「はぁ…!めっちゃオモロかったなぁ…!!」
黄「せやな、まさかああなるとは…」
「やっぱりあの俳優ダイキにそっくりだよね?」
赤「へへ、俺かっこええ」
黄「…いやあの俳優がかっこええんやろ」
赤「なんやなんや!!俺の方がかっこええやろ!!
最後のオチでまさかッ」
「はいストップ!!!!
まだ観てない人沢山いるんだから…
しかもネタバレ厳禁!!!」
あっぶな……
この映画、色々凄かったんだから…
…また観に行こうかななんて思った今日一日中だった
75人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:火華 | 作成日時:2024年1月6日 16時